児玉英雄

児玉英雄：日本を代表するカーデザイナー

児玉英雄（こだま ひでお）は、1944年に神奈川県横浜市で生まれた日本人カーデザイナーです。彼はゼネラルモーターズ（GM）の傘下で、特にオペルにおいて約40年もの長きにわたり活躍しました。自動車デザイン界において、日本以外のメーカーで活動する先駆者でもあります。2012年時点で、彼はドイツに居住しています。

生い立ちと教育

児玉は、幼少期に父親の仕事の関係で愛知県、静岡県、山口県、福岡県、東京都と転々と移り住みました。1962年に多摩美術大学の工業デザイン科へ入学しましたが、当時はカーデザインに特化した授業がなかったため、彼は独自にデザインを学んでいきました。大学を卒業した1966年、彼はオペルの門を叩きました。

オペルでのキャリア

オペル入社後、時を経て、彼は確実に昇進を果たし、1969年にはアシスタントチーフデザイナーとなり、さらには1978年にアドバンストスタジオのチーフデザイナーに昇進しました。1992年にはコルサスタジオのチーフデザイナーとなり、1995年にはヴィークルラインのエグゼクティブデザインディレクターへと昇進しました。

2002年にはさらにデザインディレクターとしての役割を拡大し、アドバンス、カラー/トリム部門などの責任を担うようになりました。2004年、児玉はオペルを離れ、フリーランスの道を進むことを選びました。

カーデザイナーとしての影響

児玉は、中学生の頃に見たシトロエンの11CVに感銘を受け、カーデザイナーになる決意をしました。多摩美術大学在籍中にGMに直筆の手紙を送り、描きためたデッサンを送った結果、オペルに入社することが決まりました。渡航時には持っていたのはわずか500ドルと片道航空券のみでした。オペル在籍中には、そのデザインが高く評価され、カーグラフィックやNAVIといったカー雑誌でも連載を持つようになります。

退職後の活動

オペルの定年は65歳ですが、児玉は61歳で早期退職を果たしました。その後、母校の多摩美術大学で講義を行ったり、展覧会に出品したりするなど新たな挑戦を続けています。彼は「自然体」という言葉を好み、仕事や日常生活においてこの考え方を大切にしています。

代表作と著作

児玉の代表作には、以下のような自動車があります。

• - マンタ
• - レコルト
• - カデット
• - アギーラ（初代）
• - コルサ（日本名：ヴィータ）
• - ティグラ（オペル在籍時最後の作品）
• - アストラ

また、彼の作品集「HIDEO KODAMA：DESIGNER」は2004年に出版され、多くのファンに支持されています（ISBN 4-544-04131-7）。

児玉英雄のストーリーは、カーデザインの世界における挑戦と成功の象徴であり、彼の影響力は今なお多くの人々に影響を与え続けています。

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