入交昭一郎

入交 昭一郎について

基本情報

入交 昭一郎（いりまじり しょういちろう、1940年1月3日生まれ）は、日本の実業家であり、ホンダやセガなど、多くの著名企業で重要な役職を歴任しました。彼のキャリアは、エンジニアとしての情熱とマネジメント能力を組み合わせた成功の物語です。

学歴と初期のキャリア

高知県で生まれ、神戸市で育った入交は、東京大学の工学部に進学し、航空工学を専攻しました。航空機エンジニアとしての道を志していた彼ですが、戦後の日本の航空産業の遅れに直面し、その夢を断念。代わりに、レース用エンジンの開発に惹かれるようになりました。

ホンダ時代

1963年、入交は本田技研工業に入社し、早くもレース用エンジンの設計を担当しました。その後、F1用のエンジンの設計責任者に抜擢されるなど、順調にキャリアを重ねていきました。1974年には取締役に就任し、二輪専用研究所のリーダーとして重要なプロジェクトに関わります。特に、彼は低公害エンジンであるCVCCエンジンの開発に寄与し、1978年から1980年代初頭にかけて、バイク業界における競争においても力を発揮しました。

1982年にはホンダ・レーシングを設立し、社長に就任。鈴鹿製作所の所長や米国法人の社長といった要職を経て、1990年に副社長に就任しますが、経営方針巡る対立により1992年に辞任しました。

セガ時代

ホンダ退社後、入交は1993年にセガに入社し、副社長としてゲーム業界に転身しました。ここでも彼の手腕が発揮され、特に「サクラ大戦」の成功は彼のプロデューサーとしての実力を示しました。1998年にはセガの社長に昇進し、ドリームキャストの開発を指揮しますが、販売不振により2000年には副会長に降格。結局、同年末にはセガを退社しました。

後の活動

セガ退社後は、個人事務所を立ち上げ、多数の企業で取締役や顧問として活動します。特に、自動車部品メーカーの旭テックの社長や会長を務めるなど、多岐にわたる業界でリーダーシップを発揮しました。

エピソード

彼のキャリアには興味深いエピソードもあります。1965年、レーシングドライバーの生沢徹が所有するホンダ・S600のチューニングに関わり、大問題を引き起こすといった経験を持つなど、挑戦的な一面も持ち合わせています。また、2001年にはセガをモデルにしたゲームソフトがリリースされ、彼の影響力はゲーム業界にも及びました。

NVIDIAとの関係

特に注目されるのは、1990年代のNVIDIAとの関係です。当時のセガがNVIDIAに資金を提供し、同社はその後の成功を収めることになります。入交の判断が企業の運命を左右する瞬間も多く、彼はその功績により再び注目を浴びることとなりました。

結論

入交昭一郎は、ホンダやセガをはじめとする数々の企業で多大な影響を与えた実業家です。彼のキャリアからは、技術者としての情熱とビジネスマンとしての視点が融合した成功の秘訣が伺えます。

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