入山瀬浅間神社

入山瀬浅間神社は、静岡県富士市入山瀬に位置する神社で、全国に数多く存在する浅間神社の一つです。特に、富士山麓に点在する五つの浅間神社、通称「富士下方五社（五社浅間）」の一社であり、その中でも「新福地宮」として知られています。この神社は、地域の人々にとって重要な信仰の場所であり、その歴史と神聖な雰囲気は訪れる人々を魅了します。

祭神

入山瀬浅間神社の主祭神は、富士山本宮浅間大社と同様に、木花之佐久夜毘売命（コノハナサクヤヒメノミコト）です。木花之佐久夜毘売命は、美しく、繁栄を象徴する女神として知られ、安産や子育てにご利益があるとされています。また、相殿神として高龍神（こうりゅうじん）と金山神（かなやまのかみ）が祀られています。高龍神は水の神様であり、金山神は鉱山や金属を司る神様です。これらの神々もまた、地域の人々の生活と密接に関わり、豊かな恵みをもたらすと信じられています。

歴史

神社の創建は非常に古く、正確な時期は不明ですが、浅間五社の中でも最も古い神社の一つである富知六所淺間神社に残る記録によると、大同元年（806年）に五社浅間を勧請した際に、既に当社の名前が残っていたとされています。このことから、入山瀬浅間神社の創建は、少なくともそれ以前に遡ると考えられています。長い年月を経て、この神社は地域の産土神として崇められ、祭祀が行われてきました。明治時代に入ると、明治8年（1875年）に村社に列せられ、明治40年（1907年）には地方公共団体の神饌幣帛料供進神社に指定されました。これにより、神社は地域社会において重要な役割を担うようになりました。

境内

境内は2,134坪の広さを持ち、本殿、拝殿、忠霊塔などが配置されています。これらの建物は、伝統的な建築様式で建てられており、神聖な雰囲気を醸し出しています。参道を歩くと、静かで落ち着いた空間が広がり、参拝者は心静かに祈りを捧げることができます。

神徳

入山瀬浅間神社は、氏子安泰、家内安全、厄除開運、交通安全など、多岐にわたるご利益があるとされています。特に、木花之佐久夜毘売命が安産の神様であることから、子授けや安産を願う人々が多く訪れます。また、厄除開運のご利益を求めて参拝する人も多く、地域の人々にとって心の拠り所となっています。

例祭

入山瀬浅間神社の例祭は、毎年10月10日に行われます。この日には、多くの人々が神社を訪れ、祭典が盛大に執り行われます。その他にも、1月14日には祈年祭、11月25日には新嘗祭が行われ、季節ごとに様々な祭事が催されています。

現地情報

所在地：静岡県富士市入山瀬4-9-1

交通アクセス：
JR身延線 入山瀬駅より徒歩約7分
東名高速道路 富士ICより自動車で約15分

入山瀬浅間神社は、歴史と伝統が息づく神社として、地域の人々によって大切に守られてきました。訪れる人々は、この神聖な空間で、心の安らぎと新たな活力を得ることができるでしょう。

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