入江正之

入江 正之（いりえ まさゆき）について

概要

入江正之は、1946年に熊本県熊本市で生まれた日本の建築家です。彼は早稲田大学理工学部建築学科の名誉教授であり、特にスペインのカタルーニャ地方の建築史に関する研究で知られています。入江氏は、アントニ・ガウディに関する著作を多く執筆し、その研究が評価されています。

学歴と職歴

彼は熊本県立済々黌高等学校を卒業後、1969年に早稲田大学理工学部建築学科を卒業しました。その後、1972年には同大学の大学院修士課程を修了し、1977年と1978年の2年間はスペイン政府からの給付を受け、バルセロナ工科大学にてガウディ講座に留学しました。

入江氏は1987年まで早稲田大学で池原義郎研究室の助手を務め、その後室蘭工業大学助教授として1987年から1995年にかけて活動しました。1995年には早稲田大学理工学部建築学科の教授に就任し、2017年までその職にありました。文明博士の学位を有し、建築学の教育や研究に大きく寄与しています。

受賞歴

彼の研究と作品は多くの賞を受賞しています。1990年には「アントニオ・ガウディ・イ・コルネットに関する一連の研究」により日本建築学会賞論文賞を受賞しました。また、1996年には「内と外の間-4 KA邸」で東京都建築士事務所協会の住宅部門優秀賞を受賞し、2005年には「行燈旅館」で日本建築学会作品選奨を受賞しました。さらに、2009年には「実験装置/masia2008」で第22回村野藤吾賞も受賞しています。

著作

入江正之は多くの著書や研究論文を残しています。特に以下の著作は彼の研究活動を象徴するものです。

• - 『アントニオ・ガウディ論』 (早稲田大学出版部, 1997年)
• - 『ガウディの言葉』 (彰国社, 1991年)
• - 『図説ガウディ 地中海が生んだ天才建築家』 (河出書房新社, 2007年)

さらに、彼は他の著者の著作も翻訳しており、ガウディやカタルーニア建築に関する知識を広めています。翻訳作品には、エンリケ・カサネリェスによる『アントニオ・ガウディ その新しいヴィジョン』や、フランソワ・ルネ・ロランと共同でのガウディに関する著作が含まれます。

結論

日本の建築界において、入江正之は重要な存在であり、特にアントニ・ガウディの作品や思想に関する研究を通じて、多くの知見を提供しています。彼の研究は、建築教育や実践においても影響を与え続けています。入江氏の業績は、国内外の建築愛好者や学生にとって、非常に貴重な資源となっています。

外部リンク

• - 早稲田大学創造理工学部建築学科 入江研究室

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