入江美樹

入江美樹の魅力と軌跡

入江美樹（いりえ みき）は、1944年8月13日に神奈川県横浜市に生まれた日本のモデル、女優、ファッションデザイナーです。彼女は165センチメートルの身長を誇り、1965年当時の体型はB87cm、W54cm、H87cmという完璧なプロポーションでした。

幼少期と家庭背景

本名はイリン・ヴェラであり、ロシア貴族の末裔である父親、ヴィタリー・ペトロヴィチ・イリーンと、日本人の母、元木君江との間に生まれました。特に母親は後に料理研究家の入江麻木として広く知られるようになります。幼少期は、家庭内でロシア語と日本語が飛び交っており、さらに将来のために英語とフランス語も習得しました。このような背景から、彼女は日、英、仏、露の四か国語を話すことができましたが、20歳までは日本語の読み書きに苦労していたと言います。

モデル活動の始まり

入江のモデル活動は、1958年に『装苑』のモデル募集をきっかけに始まりました。彼女はメイドと一緒に化粧を施し、母に内緒で応募した結果、2000人以上の中から見事1位に選ばれる快挙を達成しました。当初は「元木信子」という名前で活動していましたが、後に著名な作家・永六輔から現在の名前を授けられました。この時期、ファッション誌やテレビに頻繁に登場することで有名になり、学校からの注意を受けることになりました。「日本人が通う高校に転校する」という選択を考えましたが、英語の得意さと漢字の苦手さから進展はありませんでした。

国際的な名声を獲得

1964年には、アメリカのラスベガスで開催された第1回インターナショナル・ファッション・フェスティバルでモデルとして参加し、森英恵の作品を着用。その結果、世界11か国から集まった50人以上のモデルの中で1位に輝き、「世界で一番美しいモデル」として名を馳せました。彼女は日本の混血モデルの先駆者としてヘレン・ヒギンスに続く存在となります。

映画とテレビへの進出

その後も彼女の活動は多岐にわたり、日本テレビ系列の『シャボン玉ホリデー』にマスコットガールとして出演したり、1965年の第16回NHK紅白歌合戦で審査委員を務めたりしました。また、1966年には勅使河原宏監督の映画『他人の顔』に出演し、これが彼女の女優としての挑戦の一つとなりました。

プライベートとファッションデザイン

1968年に指揮者の小澤征爾と結婚し、小澤ヴェラと名乗るようになった彼女は、結婚後にファッションデザイナーとしてのキャリアを築きました。自らのブランド「ザ・ギンザ・バイ・ミズ・ヴェラ」を展開し、多くのファッション作品を手がけました。彼女と小澤征爾との間には、エッセイストの長女・小澤征良と俳優の長男・小澤征悦が誕生しています。

音楽との関わり

入江美樹は吉田拓郎のファンでもあり、彼に楽曲を提供される際の別名として「入江剣」を使用されました。このように、彼女はファッションや映画だけでなく音楽界にも影響を与えています。

著書と主な出演作

著作としては『愛のいたみを』『愛をあなたに』などがあり、映画『他人の顔』やテレビ番組『夢をそだてよう』にも出演してきました。これらの活動を通じて、入江美樹の魅力は多方面にわたり、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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