入道

入道（にゅうどう）は、多岐にわたる意味を持つ言葉です。

仏道との関わり

本来は、悟りを求め仏道に入ることを意味します。これは出家入道（出家とも呼ばれる）と、在家のまま仏道に入る在家入道とに区別されます。また、仏道に入った位階が三位以上の者を指すこともありました。転じて、広く仏道に入った者を「入道」と呼ぶようになったのです。

人物の特徴

「入道」は、坊主頭の者を指すこともあります。これは、僧侶が頭を丸めていることに由来するでしょう。蛸入道（たこにゅうどう）という言葉は、坊主頭の人をからかう際に用いられました。

生物

入道海豚（にゅうどういるか）は、ゴンドウクジラの別名です。また、入道虫（にゅうどうむし）は、カブトムシなどのコガネムシ科の昆虫の幼虫、特に地中で生活するものを指します。さらに、チョウやガなどのチョウ目の昆虫のサナギを指す古名である復蜟（にしどち）も「入道虫」と呼ばれました。

妖怪

「入道」は、日本の妖怪の名称としても知られています。多くの場合、坊主頭の姿で描かれ、仏僧の格好をしていることが多いです。様々な種類の入道妖怪が存在し、それぞれに特徴的な伝承があります。

一目入道
海入道（海坊主）
大入道
加牟波理入道
一つ目入道
火間虫入道
見越し入道
高入道
入道坊主
伸上り入道
乗越入道
見上入道
雪入道
輪入道

プロレスラー

現代では、プロレスラーの名前としても「入道」が用いられています。ピンクタイガーモンスター軍に所属するプロレスラーに、「入道／タコ乳頭゛（にゅうどう／たこにゅうどう）」というリングネームの選手がいます。

このように、「入道」は時代や文脈によって多様な意味を持つ言葉です。仏教的な意味合いから派生し、人、生物、妖怪、そして現代のプロレスラーまで、幅広い分野で用いられています。

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