全ての爆弾の父

全ての爆弾の父 - ODAB-9000

全ての爆弾の父、正式にはODAB-9000（Одаб-9000 АВБПМ）は、ロシアによって開発された航空機投下型の大出力ドロップ燃料気化爆弾です。この名前は、その強力な破壊力を考慮して名付けられました。英語では「Father of All Bombs」という名称が使われ、略してFOABとも表記されます。アメリカのMassive Ordnance Air Blast bomb（MOAB）と比較すると、その威力は約4倍と言われています。

概要

この爆弾は、全体で7.1トンの重量を誇り、TNT換算で44トンに匹敵する威力を持ちます。爆弾は、近接信管によって空中で爆発し、生成される超音速の衝撃波および熱線により対象物を破壊します。爆発が発生した場合の中心温度は、アメリカ軍のMOABの2倍に達することが示されています。この強力な兵器は、2007年9月11日に実験が行われ、ツポレフTu-160戦略爆撃機から投下されました。

また、未来の戦争に備え、いくつかの小型核兵器がこのODAB-9000に置き換わる可能性が示唆されていますが、その信憑性には疑問が持たれることもあります。

プロパガンダと議論

ロシア政府の発表に対して、欧米メディアはその内容に懐疑的でした。特に、ロシア国防省が公開した映像では、爆撃機から直接投下される形状でないことが問題視され、これがロシアの誇張されたプロパガンダであるとの報道も数多く行われてきました。しかし、ウクライナ侵攻以降、ロシア国防省が滑空爆弾型のFAB-9000の写真を公開したことで、実際にこれが戦争に投入されたことが確認され、以前の議論は一定の幕引きを見せました。

しかし、いまだにFAB-9000がウクライナ北東部ハルキウ州の戦場に投下されたとされる映像については、その実際の爆弾がより小型のFAB-3000であるとの指摘も強まっています。このため、FAB-9000の持つ破壊力は映像で見えるものよりもさらに強大である可能性があります。

関連項目

• - Massive Ordnance Air Blast bomb
• - グランドスラム（爆弾）
• - ツァーリ・ボンバ

このように、ODAB-9000はその破壊力から「全ての爆弾の父」と呼ばれ、軍事技術の極限を示す代表的な兵器となっています。今後の軍事情勢においても、その存在感は影響力を持ち続けることでしょう。

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