全インド統一ムスリム評議会

全インド統一ムスリム評議会 (AIMIM)

全インド統一ムスリム評議会は、インドのムスリムの利益を代表する政治団体であり、ウルドゥー語で「کل ہند مجلس اتحاد المسلمين」と称されます。一般に「ムスリム統一協会」としても知られ、この政党は主にハイダラーバード地区のムスリム住民を支持基盤としています。

結成の背景

この政党は1927年にマフムード・ナワーズ・ハーンによって設立されました。その当時のニザーム藩王国を支えるウスマーン・アリー・ハーンを支持するために作られたものです。彼のもとで、政党は基盤を固め、地域における政治力量を増していきました。

1938年にはバハードゥル・ヤール・ジャングが党首に就任し、1944年からはカーシム・ラズヴィーがその役割を引き継ぎました。歴史的には、党は同じムスリムの立場から、のちにパキスタンの成立を目指す全インド・ムスリム連盟との協力関係を結んでいました。この期間に、党の政治的影響力は増し、多くの支持者を得ることとなります。

現在の立ち位置

全インド統一ムスリム評議会はその後、政党の立ち位置を再確認し、保守的な政党としてのイメージを持ちながらも、イスラームに基づく政党とされることから、インドのヒンドゥー系保守政党であるインド人民党とは相容れない関係にあります。とはいえ、党は宗教政党という枠に収まらず、現在は世俗的立場のインド国民会議と連携を図り、統一進歩同盟にも参加しています。

このように、全インド統一ムスリム評議会はムスリムの権益の保護を掲げるものの、特定の宗教に依存することなく広く支持を集めることを目指しています。彼らの活動は、ムスリムコミュニティの声を政治の場で響かせるための努力の一環といえるでしょう。

参考情報

党の歴史の中で、ラザーカールという組織も重要な役割を果たしていました。これはかつてムスリム評議会の指導のもとで結成された軍隊であり、ニザーム藩王国の非正規軍として活動していました。このような歴史的背景を持つ全インド統一ムスリム評議会は、インドの政治におけるムスリムの存在を強化する重要な存在として位置づけられています。

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