統一進歩同盟

統一進歩同盟（UPA）とは

統一進歩同盟（とういつしんぽどうめい、英: United Progressive Alliance、UPA）は、インドの政治シーンにおいて重要な役割を果たしてきた政党連合です。この連合は、インド国民会議を中心に、さまざまな地域政党や小党が結集したもので、2004年から2014年までインドの中央政府を率いていました。2023年には、次回の総選挙に向けて新たな政治連合、インド国家開発包括同盟（INDIA）に進化しました。

組織の結成と初期の活動

UPAは、2004年のローク・サバー（下院）総選挙に向けて結成されました。この選挙では、インド国民会議が中心となり、各州レベルでの選挙協力が功を奏して議席を獲得しました。その結果、UPAは迅速に連立政権を形成し、インド国民会議のソニア・ガンディーが議長に、マンモハン・シンが首相に選ばれました。政権の樹立は、共産党を含む左翼勢力の支持を受けたことによります。

政権の変遷

UPA政権の初期には、経済成長や貧困削減などが重点項目となりましたが、2008年には米印原子力協力に反発した左翼勢力が閣外協力を撤回しました。この撤回に続いて、テランガナ国民協会やドラーヴィダ復興進歩党など、他の政党も協力を取り下げました。これにより、UPAはその後の政策推進に苦戦することとなりました。

連立政権の構成

2009年のローク・サバー総選挙では、以下の党がUPAに参加し、共同で戦いました：

• - インド国民会議
• - 全インド草の根会議派
• - ドラーヴィダ進歩党
• - 国民会議党
• - 全インド統一ムスリム評議会
• - インド連合ムスリム連盟
• - ケーララ会議派（マニ）
• - インド社会主義統一センター
• - ジャンムー・カシミール民族協議会
• - ジャールカンド・ヴィカス戦線 - 民主

これらの政党は、選挙での連携を深めながら、相互に協力して政策を実現しようとしました。選挙後、サマジワディ党や全国ジャナタ・ダルなども、UPAへの支持を表明しました。

政治的影響と現状

UPAは、インドの政治体系において重要なキャスティングボートとなり、さまざまな社会問題に対する政策を推進してきました。しかし、当初の支持基盤が変化し、新たな政治勢力の形成が進む中、UPA自体の存続も危うくなりました。2023年の総選挙に向けて、UPAはインド国家開発包括同盟（INDIA）として再編され、新たな政治戦略を模索することとなります。

このように、UPAはインドの政治史において一時代を築いた勢力であり、その影響力は今なお感じられる存在です。今後の動向に注目が集まる中、UPAから進化したINDIAがどのような成果を挙げていくのか、国民的な関心が寄せられています。

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