全員出動おじゃましま〜す!

全員出動おじゃましまァす!

『全員出動おじゃましまァす!』は、1977年4月17日から同年7月17日まで、テレビ朝日系列で放送されたバラエティ番組です。全11回という短い期間での放送でしたが、当時としては斬新な企画内容で話題を呼びました。この番組は、前番組『いたずらカメラだ!大成功』の後継としてスタートし、ドッキリ企画をベースにした「指令ドッキリ」をレギュラー化した初の番組でした。

番組概要

番組の主な内容は、毎回5人の芸能人「おじゃまマン」が、与えられた無茶な指令に挑戦するというものでした。その様子を、審査員役の「ドクダンズ」が評価し、最も高い評価を得たおじゃまマンには番組特製メダルが授与されました。番組は3ヶ月という短い期間で終了しましたが、プロ野球中継や選挙特別番組による休止が複数回あったため、実際の放送回数はわずか11回にとどまりました。

出演者

番組を盛り上げた出演者は以下の通りです。

司会

桂三枝（後の六代桂文枝）
森田つぐみ

両者とも前番組から引き続き司会を務めていました。

ドクダンズ（審査員）

山城新伍
丹下キヨ子

おじゃまマン

番組のメインとなる「おじゃまマン」は、毎回異なる芸能人が務めました。
笑福亭鶴光（レギュラー。失敗して「オオダメマン」になることが多かった）
毒蝮三太夫（常連）
小松政夫
あき竹城
初代林家木久蔵（現：林家木久扇）
村上不二夫
一谷伸江
林家こん平
長谷川コッペ
清水国明（当時の妻・清水クーコと「クーコとクニアキ」名義で参加）
稲川淳二
フィリップ宮田（当時の外国人タレント）
月亭八方（鶴光ほどではないが失敗して「オオダメマン」になる事があった）
その他多数

番組の進行

番組は、まずおじゃまマンが一人ずつ呼び出され、ナレーションによって指令内容が告げられるという形式でした。指令を実行する様子はVTRで放送され、その間に、おじゃまマンは元の席に戻ります。VTR終了後、ドクダンズが実行内容を評価し、成功と判断すればおじゃまマンの椅子が上昇し、失敗と判断すれば下降します。この椅子の昇降システムは、『クイズタイムショック』と同じ方式が採用されました。

全てのVTRが終わった時点で、最も椅子が高く上がったおじゃまマンが「おじゃま大賞」に認定され、番組特製メダルが授与されました。逆に、椅子が下がったおじゃまマンは「オオダメマン」として、その週ごとに異なる罰ゲームを受けることになりました。

指令の例

番組内で出された指令は、以下のようなものが挙げられます。

美女の脇毛を入手しろ。（4月17日、鶴光）
老人同士をキスさせろ。（4月17日、毒蝮）
銭湯で下着のまま入浴しろ。（4月17日、あき竹城）
釣り堀で他人が釣った魚を釣り堀に戻せ。（4月17日、八方）
バス停留所の待ち客をバスに乗せないようにしろ。（4月24日、初代木久蔵）
大人といっしょに電車ごっこしろ。（4月24日、村上）
男をヌードにさせろ。（5月8日、鶴光）
女性芸能人のバストを測れ。（5月15日、毒蝮。相手は朝丘雪路）
繁華街でままごと遊びしろ。（6月5日、不明）
有名人の子供同士を結婚させろ。（7月3日、一谷）
歌手に変な踊りを踊らせろ。（7月3日、鶴光。相手は西崎みどり）
褌を売れ。（7月3日、稲川）
旅館の客引きになれ。（7月17日、あき竹城）

これらの指令は、当時のバラエティ番組としては非常に過激で、視聴者に大きなインパクトを与えました。

備考

番組終了後、後続番組『あの手この手お隣りさん!』が始まるまでの2週間、プロ野球中継が編成されました。

7月24日：オールスターゲーム・第2戦（阪急西宮球場。朝日放送制作）
* 7月31日：阪神×巨人（阪神甲子園球場。朝日放送制作）

これら2週分の雨傘番組として本番組の総集編が予定されていましたが、試合が予定通り行われたため放送はされませんでした。

『全員出動おじゃましまァす!』は、その斬新な企画と出演者たちの体を張った挑戦で、短い期間ながらも視聴者の記憶に残る番組となりました。

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