月亭八方について
月亭八方(つきてい はっぽう)は、
1948年2月23日に
大阪府大阪市福島区で生まれた
上方の
落語家です。彼は現在
上方落語協会の顧問として活動しており、その出囃子の『夫婦萬歳』でも知られています。八方は
吉本興業に所属し、豪快な芸風と温かい人間性で多くのファンに親しまれています。特に、彼の落語に対する熱意と独自のスタイルで、日本の伝統芸能の一端を担っています。
幼少期と教育
八方は子どもの頃、病気がちだったものの、父は銀行員で母は大衆演劇のファンという家庭で育ちました。彼自身は、野球選手や
漫才師になることを夢見ており、浪商高等学校に進学してからは、その夢を追求しますが、周囲の優れた環境に触れ、自らの進路を見つめ直しました。高校卒業後は一度就職するも、落語の道へ進むことを決意し、入門を果たすこととなります。
落語家としてのキャリア
1968年12月、八方は2代目桂小米朝に弟子入りし、1969年4月には初舞台を迎えます。その後、彼は落語界の「ザ・パンダ」というグループに参加し、テレビ番組『
ヤングおー!おー!』で人気を集めました。
1984年には東京進出も図りましたが、人気が定着せず、大阪に拠点を戻します。
八方の独特なスタイルは、楽屋の出来事を面白おかしく語る「楽屋ニュース」で一躍有名となりました。このコーナーは彼が新人時代に先輩芸人たちに自らの存在をアピールするために始めたもので、後に全国的に大きな影響を与えるようになりました。
プロスポーツへの情熱
また、八方は熱狂的な阪神タイガースのファンとしても知られています。彼自身の体験として、少年時代に阪神選手と出会った思い出を語ることがあります。
1985年のリーグ優勝時には、自らアドバルーンに乗って空を飛ぶと宣言し、本当にそれを実行したことで話題になりました。阪神ファンとしての活動も多岐にわたり、その情熱は今も変わりません。
落語のスタイルと影響
八方は
古典落語を中心に活動しており、特に師匠から受け継いだネタを大切にしつつ、自作の
新作落語の創作にも挑んでいます。代表作には『天神さん』や『近未来大阪』などがありますが、最近では
古典落語への回帰が見られ、高座でのパフォーマンスにも新たな磨きがかかっています。彼は年に一度、有馬温泉で一門会を開くなど地元イベントにも積極的です。
メディア活動
テレビ番組への出演も活発で、『
ごきげんライフスタイル よ〜いドン!』や『八方・今田の楽屋ニュース』をはじめとする多くの番組でその存在感を示しています。また、ラジオやCMでも幅広く活動し、
落語家としての名声を確立しています。
八方の魅力は、個性的な落語に加え、彼の人となりや温かいトークにもあります。その活動は多岐にわたり、若手
落語家の育成にも尽力しています。これからも彼の活躍に期待が高まります。