全日本剣道演武大会

全日本剣道演武大会について

全日本剣道演武大会は、日本を代表する剣道の大会として知られ、毎年5月の連休に京都にある旧武徳殿で開催されています。この大会は通称「京都大会」とも呼ばれ、剣道の伝統と格式を象徴するイベントです。剣道だけでなく、居合道や杖道、なぎなた、さらに古武道の形の演武も行われ、多様な武道が楽しめるものとなっています。

歴史の歩み

大会は1895年に始まり、当初は大日本武徳会が平安神宮で開催した武徳祭大演武会がその源流です。この大会は1933年まで続き、優れた演武を行った選手には精錬証が授与されました。1899年には武徳殿が完成し、武徳祭の日取りは桓武天皇に由来することから定められた5月4日に決まりました。

第二次世界大戦中、1943年には大会が中断され、その後1946年には大日本武徳会が解散しました。1952年に占領が解除された後、全日本剣道連盟が発足し、翌年には戦後初の剣道全国大会として大会が復活し、以降毎年開催されています。2022年には第108回大会が行われ、現在でも年間3000名以上の出場者が参加する盛大なイベントとなっています。

出場資格と試合形式

大会への出場資格は、剣道、居合道、杖道においては全日本剣道連盟に登録している錬士六段以上の者と定められています。また、なぎなたでは全日本なぎなた連盟に登録している錬士以上の者、古武道では錬士六段相当の者が出場できます。

試合は各選手が一試合のみ行い、試合時間は2分間、3本勝負での形式です。もし時間内に勝負が決まらなければ引き分けとなります。特に範士の試合は模範試合とされ、勝敗はつけられません。これはこの大会が選手権大会とは異なり、選手たちが1年間の修錬の成果を披露することを目的としているからです。

主催と後援

この大会は、財団法人全日本剣道連盟が主催し、京都府剣道連盟が主管として運営しています。さらに、京都府や京都市、教育委員会、地元新聞社などが後援を行い、地域全体で支えられているイベントです。

全日本剣道演武大会は、日本の武道を広め、次世代への継承を目的とする重要な大会であり、多くの武道愛好者にとって特別な意味を持つ催しです。剣道や他の武道の演武が一堂に会するこの場所で、参加者は技を磨き、武道の精神を体感する貴重な機会を得ています。

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