全日本博物館学会

全日本博物館学会

全日本博物館学会（ぜんにほんはくぶつかんがっかい、英名 The Museological Society of Japan）は、日本の博物館学分野における最も歴史が古く、かつ最大の学術団体です。その設立の目的は、博物館学という学問領域を積極的に振興し、関連研究の進歩発展を促すとともに、そこで得られた研究成果を広く社会に利用普及させることにあります。現代社会において、博物館が直面する課題はますます多様化・複雑化しており、本学会はそうした状況に対して学術的な視点から取り組んでいます。

学会の沿革と歴史

学会設立の契機となったのは、1971年（昭和46年）に神奈川県横須賀市で開催された日本博物館協会の第19回全国博物館大会において、学会を設立すべきという緊急動議が出されたことでした。この動きを経て、1973年（昭和48年）8月18日、國學院大學で開催された設立大会において、全日本博物館学会は正式にその歩みを始めました。設立当初、初代会長には当時國學院大學文学部教授を務めていた樋口清之氏が選出されました。

歴代会長としては、初代の樋口清之氏以降、以下の方々がその任を務められています。

樋口清之 氏
岩崎友吉 氏
樋口清之 氏（再任）
野村東太 氏
加藤有次 氏
野村東太 氏（再任）
鷹野光行 氏
矢島國雄 氏

現在の会長は、布谷知夫氏です。

事務局の所在地

学会の事務局は、設立以来、幾度か所在地を変遷しています。初期は國學院大學に置かれ、その後、横浜国立大学、再び國學院大學、お茶の水女子大学、明治大学、三重県総合博物館へと移転しました。現在は再び、國學院大學文学部博物館学研究室内に設置されており、学会活動の中心的な役割を担っています。

主な事業活動

全日本博物館学会は、その目的を達成するために多岐にわたる事業を展開しています。主な活動は以下の通りです。

機関誌『博物館学雑誌』をはじめとする刊行物の発行。
定期的な大会、研究会、講演会、見学会等の開催。これらの場を通じて、会員間の研究発表や情報交換、交流を促進しています。
日本国内外の関連学会や諸機関との連絡および連携。これにより、学術的な視野を広げ、国際的な動向も踏まえた研究活動を推進しています。

入会について

本学会への入会に関しては、特別な資格や事前の審査は設けられていません。博物館学や関連分野に関心を持つ方々に対して、広く門戸が開かれているオープンな学会です。

主な刊行物

学会が発行している主要な刊行物には以下があります。

『博物館学雑誌』
『学会ニュース』

関連事項

全日本博物館学会の研究対象や関連分野には、以下のような項目が挙げられます。

博物館
博物館学
学芸員（学芸員補）
* 博物学

全日本博物館学会は、今後も博物館を取り巻く環境の変化に対応し、その学術的研究を通じて、博物館の発展と社会における役割の向上に貢献していくことが期待されています。

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