全日本学生合気道連盟

全日本学生合気道連盟について

全日本学生合気道連盟（ぜんにほんがくせいあいきどうれんめい）は、全国規模で大学合気道部の交流を促進することを目的として設立された組織です。この団体の歴史は1955年に遡り、当時の状況を憂いた田中茂穂氏が中心となって提唱したことによります。彼は明治神宮武道場の「至誠館」の初代館長でもあり、大学間の繋がりの重要性を説いていました。

設立の背景

1950年代、日本の大学合気道部は各地で独立して活動していましたが、横のつながりが乏しく、部同士の交流はほとんどありませんでした。この状況を改善するために、田中氏の呼びかけに応じた亀井静香氏（当時東京大学合気道部主将）をはじめとする学生たちが連盟の結成に向けて動き始めました。1959年5月には学生合気道連盟準備会が発足しましたが、その後、会長の選出を巡る大学同士の対立が発生し、協議が難航しました。

その結果、1961年の6月26日には、工藤昭四郎氏が会長に、亀井静香氏が委員長に就任し、全日本学生合気道連盟が正式に発足しました。一方で、連盟への参加を拒んだ合気会系の部は、同年に関東学生合気道連盟を結成し、その後これが全国学生合気道連盟へと発展しました。

現在の活動

全日本学生合気道連盟は、様々な活動を通じて加盟する合気道部の交流を促進しています。その中でも特に注目されるのは、毎年10月上旬に日本武道館で行われる全日本学生合気道演武大会と、3月に日本武道館研修センターで開催される「勝浦合宿」です。これらのイベントは、参加者にとって貴重な交流の場であり、技術の向上だけでなく、仲間との絆を深める機会ともなっています。

現在、全日本学生合気道連盟に加盟している合気道部の多くは、至誠館、養神館、日本合気道協会、昭道館などの伝統ある道場に所属しています。これにより、全国各地の学生が同じ目的に向かって切磋琢磨し、合気道の精神を学ぶことができる環境が整っています。

今後も全日本学生合気道連盟は、若い世代の合気道家たちの成長を支援し、合気道の普及と発展に寄与していくことでしょう。

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