全米医学アカデミー

全米医学アカデミーについて

全米医学アカデミー（National Academy of Medicine、略称：NAM）は、1970年に設立されたアメリカの独立した非営利学術機関です。この組織は、健康や医療分野における科学的知識の発展と向上を目的としており、その活動を通じて国民の健康を改善するための助言を提供しています。

全米医学アカデミーは、全米科学アカデミー（National Academy of Sciences、NAS）、全米技術アカデミー（National Academy of Engineering、NAE）、および全米研究評議会（United States National Research Council、NRC）と共に、全米アカデミーズ（United States National Academies）を形成しています。これらの機関は、科学、工学、医学の各分野におけるリーダーと専門家が協力し、国家の政策における重要な問題に対して助言を行う役割を担っています。

設立当初、全米医学アカデミーは米国医学研究所（Institute of Medicine、IOM）と呼ばれていましたが、2015年に現在の名称に変更されました。この名称の変更によって、全米科学アカデミーの健康・医療部門も「健康・医療部門（Health and Medicine Division, HMD）」として再編成されました。

全米医学アカデミーは、リサーチ会議の開催や様々な報告書の作成を通じて、政府や議会に対して独立した立場から助言を行うことを主なミッションとしています。これにより、複雑な健康問題に関して科学に基づいた意思決定を促し、さらに政策における革新を促進することを目指しています。また、全米医学アカデミーは、教育や啓発活動を行い、広く市民に対して健康問題の重要性を伝えています。

2020年7月15日時点では、全米医学アカデミーには574人の普通会員、659人のシニア会員、47人の外国人会友、約200人の事務局職員が在籍していました。これにより、様々な専門的背景を持つメンバーが集まり、医療と健康に関わる幅広いテーマについて議論し、共同で研究を進めることが可能となっています。

全米医学アカデミーの活動は、その影響力から国内外における健康政策形成において重要な役割を果たしており、社会の様々なニーズに応えています。これからも、医療と健康の最新の科学的知見を基に、より良い社会の実現に向けた貢献を続けていくことでしょう。

もう一度検索