全裸スポーツ

全裸スポーツとは

全裸スポーツとは、その名の通り、衣服を一切身に着けずに行うスポーツのことです。太古の昔から存在し、現代でも様々な形で世界中で楽しまれています。

歴史

全裸スポーツの起源は古代にまで遡ります。古代ギリシアでは、アポロンやディオニュソスといった神々を称える儀式『Gymnopaedia』が、陰部を隠さない全裸で行われていました。また、古代オリンピックにおいても、男性は全裸で競技に臨んでいました。これは、肉体の美しさを神に捧げるとともに、競技者の身体能力を最大限に引き出すためと考えられています。

全裸スポーツは、単なる個人や家族の楽しみとしてだけでなく、社会的なスポーツとしても発展してきました。一時的に衰退した時期もありましたが、20世紀に入ると再び盛んになり、ヨーロッパを中心に、登山、乗馬、レスリング、ボウリング、バスケットボール、ビーチバレー、バドミントン、テニスなど、様々なスポーツが全裸で行われるようになりました。これらの活動は、北欧、アメリカ、オーストラリアなど、世界各地に広まっていきました。

このような全裸スポーツの普及と並行して、ヌーディズムへの理解も世界的に広まりました。現在では、『ネイキッド・パンプキン・ラン』や、ニュージーランドの祭り「Zwarte Cross」内で行われる『Naked Run』など、大規模な大会も開催されています。また、アメリカの大学では、『Naked Mile』という、学生が裸でキャンパスを走るイベントも行われています。

ワールド・ネイキッド・バイク・ライド

21世紀を代表する全裸スポーツとして、世界的に有名なのが「ワールド・ネイキッド・バイク・ライド（WNBR）」です。これは、裸で自転車に乗って公道を走るというイベントで、2003年に初めて開催されて以来、世界20ヶ国70都市以上に広がっています。

WNBRの参加条件は特にありません。「どんな体も素晴らしい」という「Body Positivity」のメッセージを掲げ、地球温暖化の原因となる化石燃料や自動車への抗議、そしてサイクリストの権利擁護を目的としています。参加者は、体に「Less GAS, More ASS（ガソリンは少なく、お尻は多く）」といったメッセージを書き、それぞれの思いを表現します。

イベントでは、ボディペインティングが施されたり、アフターパーティで参加者同士が交流したりするなど、様々な楽しみ方があります。ロンドンでは、2012年に約1000人が参加し、2019年6月には16回目の活動が開催されました。

メディアの報道と現状

全裸スポーツは、メディアでも度々取り上げられています。特に、ロンドンで開催されたWNBRでは、多くの参加者が全裸で参加し、その様子が話題となりました。アメリカのポートランドでは、約1万人が参加する大会も開催されています。

参加者からは、「ファッションモデルのような体型に憧れるのではなく、それぞれの身体を讃えよう」というメッセージが発信されています。全裸スポーツは、自己肯定感を高め、身体に対する固定観念を打破するきっかけにもなっています。

現在、おっぱいランニングやバドミントンなど、様々なスポーツが全裸で行われており、ヌーディスト団体に限らず、世界中でその人気が高まっています。ヌーディストが登場するアメリカのテレビ番組『Buying Naked』でも、テニスやジョギング、スイミングをする裸の人々の姿が頻繁に映し出されています。

全裸スポーツは、単なる奇抜な行為ではなく、歴史とメッセージを持つ、多様な文化として世界に広がり続けています。

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