八代平野

八代平野

八代平野は、熊本県の中南部に位置し、八代海（不知火海）の北部に面した沖積平野です。海岸線には干潟を利用した広大な干拓地が広がっています。

地理的特徴

八代平野は、その大部分が球磨川などの河川によって運ばれた土砂が堆積してできた沖積平野と、江戸時代以降の干拓によって造成された干拓地から成り立っています。特筆すべきは、平野全体の約3分の2が干拓によって形成されたという点です。

不知火海に面した海岸線の長さは約23kmに及び、山地から海岸までの距離は約8kmです。沖積平野部分は、球磨川などの河川から供給されたシルトや砂などからなる不知火粘土層で構成されています。

農業

八代平野では、多様な作物が栽培されています。米、麦といった穀物をはじめ、い草、様々な種類の野菜、果樹などが生産されており、豊かな農業地帯となっています。

交通

平野の中央部には、国道3号、九州新幹線、鹿児島本線が南北に走り、東部には九州自動車道と南九州自動車道が通っています。これらの交通網は、八代平野の物流と人流を支える重要な役割を担っています。

八代干拓

八代平野の大きな特徴である干拓は、加藤清正によって始められました。最初の干拓は八代市千丁町付近で行われたとされています。

江戸時代には、藩が積極的に干拓事業を推進し、1650年からの約250年間で約5,500haの干拓地が造成されました。その後、明治時代以降には、県や郡、民間企業によって約2,500ha、さらに終戦後には国営事業などで約1,200haの干拓地が造成され、現在の八代平野の姿が形作られました。

関連情報

関連項目
熊本平野
人吉盆地

外部リンク
* 熊本県教育委員会＞干拓関連施設（八代市、鏡町、千丁町）

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