八島町 (高崎市)

高崎市に属する八島町は、烏川の中流域に広がる地域です。その地理的な特徴として、町の西半分に東日本旅客鉄道（JR）および上信電鉄の高崎駅構内が含まれている点が挙げられます。この地の利を活かし、高崎駅前では大規模な再開発が進められており、駅周辺には数多くの商業施設が集まり、常に人々の往来が多く活気に満ちています。

この地名の成り立ちは明治時代に遡ります。具体的には1902年（明治35年）に、近隣の下和田と赤坂十人町のそれぞれ一部を統合する形で八島町が誕生しました。八島町が発展を遂げる上で最も大きな要因となったのが、高崎駅の存在です。高崎駅自体は、八島町成立以前の1884年（明治17年）5月1日、日本鉄道の新町～高崎間の開業に合わせて営業を開始しています。駅が町の中心に位置したことで、商業活動や人の流れが集中し、地域の発展を牽引してきました。

その後の歴史においても、八島町と高崎駅は深く関わっています。1973年（昭和48年）には、それまで駅東側に広がっていた工場街が栄町として区分されました。高崎駅自体の施設も時代に合わせて更新されており、1982年（昭和57年）3月1日には新しい駅舎が完成し、同年4月14日には駅ビル「モントレー」が開業しています。さらに2005年（平成17年）秋には商業施設「E’site（イーサイト）高崎」がオープンし、2017年（平成29年）10月13日には「高崎オーパ」が開業するなど、駅と連動した商業機能の強化が図られてきました。

地名の由来については、かつてこの地域の一部であった赤坂村に「八島」という字名が存在していたことに由来すると伝えられています。

交通網の中核をなすのは、町内に位置する高崎駅です。ここにはJRの各新幹線・在来線、そして上信電鉄線が乗り入れており、首都圏をはじめとする各地へのアクセス拠点となっています。道路については、国道は通過していませんが、群馬県道29号あら町下室田線が町内を通っており、周辺地域との連携を担っています。

八島町には、高崎駅関連の施設のほか、様々な公共施設や商業施設が集積しています。主なものとしては、先に触れたモントレーやE’site高崎、高崎オーパなどの商業ビルのほか、ホテルメトロポリタン高崎、高崎ワシントンプラザ、高崎アーバンホテル、アパホテル＜高崎駅前＞といった宿泊施設があります。また、行政関連として群馬県警察高崎駅西口交番が設置されています。文化・教育施設としては、高崎市美術館や高崎市立南小学校も町内に位置しています。かつては高崎ビブレのような大型商業施設も存在しましたが、2014年（平成26年）3月31日に閉店しています。

八島町は、高崎駅を中心に多様な都市機能が集約され、常に変化と発展を続ける、高崎市の玄関口としての役割を担う地域と言えるでしょう。詳細な世帯数や人口、小・中学校の学区については、行政による定期的な調査結果に基づき指定されています。

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