八幡通り (高松市)

八幡通りとは

香川県高松市に位置する八幡通り（はちまんどおり）は、市の中心部を南北に走る主要な通りの一つです。具体的には、高松市の総鎮守として篤く信仰される石清尾八幡宮の鳥居前から始まり、南へ約1キロメートルにわたって延び、旅籠町交差点に至る区間を指します。この通りは、正式には高松市道馬場田町線の一部区間に付けられた愛称であり、1988年1月28日に正式に制定されました。

歴史と由来

八幡通りの名前は、その歴史的な由来に深く根ざしています。江戸時代に入り、高松城とその城下町が整備される中で、人々の信仰を集めた氏神様である石清尾八幡宮へ向かう参詣道として、この道は重要な役割を担うようになりました。以来、時代を超えて多くの人々がこの道を行き交い、神宮への祈りを捧げてきた歴史が、「八幡通り」という愛称の源泉となっています。

通りの特徴

この通りは、石清尾八幡宮の正面から南へ向かってほぼ直線的に伸びているのが特徴です。特に、八幡宮とその遥拝所であるお旅所（現在の亀岡公園近く）を結ぶ区間には、かつて馬場が設けられていたと伝えられており、その名残から現在でもこの区間は他の部分に比べて道路の幅員が広く確保されています。

祭礼時の賑わい

八幡通りが最も活気に満ち溢れるのは、石清尾八幡宮の祭礼の時期です。毎年5月2日・3日に執り行われる「市立祭」や、10月の第3土曜日・日曜日に開催される「例大祭」の期間中は、通りの両脇に色とりどりの露店がずらりと軒を連ねます。この間、通りは歩行者天国となり、大勢の参拝客や地元市民でごった返し、熱気あふれる特別な雰囲気に包まれます。

路線データ

八幡通りを含む高松市道馬場田町線の主な路線データは以下の通りです。

起点: 香川県高松市宮脇町一丁目（石清尾八幡宮前）
終点: 香川県高松市中央町（旅籠町交差点）
総延長: 約1km（八幡通り区間）
幅員: 11m
車線数: 2車線
最高速度: 40km/h

この通りは、香川県高松市内のみを通過し、現在重複する他の道路区間はありません。

都市計画道路としての位置づけ

八幡通りが含まれる高松市道馬場田町線は、都市計画道路としても重要な位置づけがなされています。戦災復興の一環として、1946年6月5日には戦災復興院告示第39号によって都市計画道路として指定されました。その後、名称などを除く最終的な決定は1979年1月9日に行われ、2004年5月17日の高松市告示第325号で最終告示がなされています。都市計画道路馬場田町線は、市道馬場田町線の全線が指定対象となっており、路線番号は3・6・136が付与されています。

沿線施設

八幡通り沿い、またはその近隣には、地域住民にとってなじみ深い様々な施設が立地しています。

石清尾八幡宮
高松北警察署宮脇駐在所
英明高等学校
高松八本松郵便局
亀岡公園
東横イン高松中新町

これらの施設は、八幡通りが単なる通過点ではなく、生活や信仰、教育、憩いの場として機能する地域の一部であることを示しています。

高松市の歴史と文化、そして市民生活に深く根ざした八幡通りは、古くからの参詣道としての役割に加え、日々の交通路や地域の賑わいを支える大切な通りであり続けています。

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