石清尾八幡宮

石清尾八幡宮

石清尾八幡宮（いわせをはちまんぐう）は、香川県高松市宮脇町に鎮座する神社です。「おはちまんさん」「いわせをさん」という愛称で親しまれ、高松の総鎮守として地域の人々から篤い信仰を集めています。境内には香川県神社庁が置かれています。

祭神

足仲彦命（仲哀天皇）
誉田別命（応神天皇）
息長帯姫命（神功皇后）

概要

石清尾八幡宮は、高松市中心市街地の南西部、石清尾山の裾野に位置しています。初詣には多くの参拝者が訪れ、市立祭や例大祭では、参道から御旅所まで続く八幡通りが歩行者天国となり、露店が立ち並ぶなど、高松市内でも最大規模の祭りとして賑わいます。

歴史

神社の創建には二つの伝説が残されています。

918年（延喜18年）、八幡大神が讃岐国香川郡野原庄（現在の高松市）の赤塔山（現在の石清尾山）に現れ、それを祀ったのが始まりとする説。
当時の国司が京都の石清水八幡宮から分霊を勧請し、亀ノ尾山に祀ったのが始まりとする説。

社名は、石清水と亀ノ尾の名を組み合わせて石清尾八幡宮と名付けられたと伝えられています。

石清尾山には多くの古墳からなる石清尾山古墳群があり、この地域が古くから栄えていたことを物語っています。

1309年（延慶2年）には、大般若経と五部大乗経が納められました。これらの経典は荘園の鎮守などに供えられるものであり、石清尾八幡宮が古くから野原荘の鎮守として崇敬されていた証となります。

南北朝時代、室町幕府管領の細川頼之は、石清尾八幡宮に戦勝祈願を行い、合戦に勝利しました。その後、社殿の改築や武具の奉納を行い、その際に行われた市が、頼之の呼び名「右馬頭（うまのかみ）」にちなんで「右馬頭市」と呼ばれるようになりました。この右馬頭市が、現在も続く市立祭の起源となっています。

1588年、豊臣政権下で讃岐国一国の領主となった生駒親正は、野原の地を本拠と定め、高松城を築城するとともに、石清尾八幡宮を府城の鎮護として社領を寄進しました。

生駒氏の後、高松藩主となった松平頼重は、1642年と1666年の二度にわたり、石清尾八幡宮の大造営を行いました。社殿を現在の場所に移築し、高松城下町の大社・氏神と定め、多くの宝物や社領を寄進しました。現在の境内の姿や、絢爛豪華な御神輿行列は、ほぼこの時代に完成しました。

以降の歴代藩主も石清尾八幡宮を崇敬し、宝物や灯籠を寄進しています。

1872年には県社に列格しました。

1986年の火災で本殿と上拝殿が焼失しましたが、1989年に再建されました。

2018年には、創建1100年を迎え、「創祀千百年祭」が斎行されました。

境内

本殿：1989年再建
上拝殿：1989年再建
下拝殿：1881年建立
絵馬堂：1893年建立
神輿舎
恩頼堂：1917年竣工の旧社務所
社務所：1978年竣工
手水舎
隋神門：1665年建立

末社

神明社：祭神は天照皇大神、住吉三神、藤原鎌足公
若宮社：祭神は仁徳天皇
高良社：祭神は武内宿禰
御先社：祭神は天之宇受売命、猿田彦命
廣瀬龍田五社：祭神は級長津姫命、級長津比売命、若宇賀能売命、少彦名命、大年命
北口霊社：祭神は友安刑部霊、友安治部霊

境外社

道祖神社
蜂穴神社
髪授神祠

御旅所

亀岡町の八幡通り沿いにあります。

八幡通り

石清尾八幡宮の参詣道として整備された道で、祭り時には露店が立ち並び、多くの人々で賑わいます。

祭事・神事

歳旦祭
元始祭
庭燎祭
建国祭
祈年祭
道祖神社例祭
市立祭
大祓式
蜂穴神社例祭
例大祭
末社大祭
新嘗祭
髪授神祠例祭
除夜祭
月次祭
七五三詣

御朱印

石清尾八幡宮、蜂穴神社、道祖神社の御朱印は常時授与されています。その他、期間限定の御朱印もあります。

交通アクセス

JR高徳線栗林公園北口駅：徒歩12分
* ことでんバス市民病院ループバス八幡前バス停：徒歩1分

石清尾八幡宮は、高松の歴史と文化を今に伝える、地域にとってかけがえのない存在です。

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