八戸酒類

八戸酒類株式会社

八戸酒類株式会社は、青森県八戸市に本社を置く、酒類（日本酒）の製造・販売を行う企業です。1944年、戦時下の企業整備令により、八戸とその周辺の酒造会社が統合して設立されました。

沿革

1944年 - 戦時下の企業整備令により、八戸とその周辺の酒造会社を統合し、八戸酒類株式会社を設立。
2022年 - 国の登録有形文化財に登録されている「旧河内屋橋本合名会社」の建物内に本社兼八鶴工場事務所が移転。

工場

八鶴工場 - 八戸市八日町1
五戸工場 - 三戸郡五戸町川原町12

かつては、みなと工場（旧：男山工場/八戸市）・稲川工場（三戸郡階上町）・花開工場（三戸郡三戸町）も存在していました。

銘柄

八鶴（はちつる）
蔵物語（くらものがたり）
稲川（いながわ）
如空（じょくう）
花開（はなびらき）

受賞歴

全国新酒鑑評会において、数々の受賞歴があります。

「如空」金賞受賞 - 平成29年受賞

旧河内屋橋本合名会社

八戸酒類の前身である旧河内屋橋本合名会社の建物は、国の登録有形文化財に登録されています。1924年（大正13年）に事務所として建築され、6代目橋本八右衛門が満州（現在の中国）ハルビン市で数多くの近代建築を視察した影響から洋風となっています。設計は第一生命建築課長の安藤安夫。外観はロシア風建築とアール・デコ調を取り入れた特徴的なデザインです。

1998年 (平成10年) に現在地に移築
同年12月11日、旧河内屋橋本合名会社として国の登録有形文化財に登録。
2022年8月8日に建物内に蔵元直売所を開設、同月中に本社兼八鶴工場事務所が建物内に移転。

商標使用差し止め問題

かつて同社は「陸奥 男山（むつ おとこやま）」・「菊駒（きくこま）」の各銘柄を製造していましたが、商標使用差し止め問題が発生し、それぞれ銘柄を変更しています。

「陸奥 男山」→「蔵物語」（2005年頃以降）
「菊駒」→「如空」（2007年6月以降）

菊駒酒造

2007年に八戸酒類が「菊駒」の商標使用を差し止められた後、2008年に株式会社菊駒酒造が「菊駒」の製造を再開しました。2023年10月には日本酒の生産を停止しましたが、酒類卸業務は継続する見込みで、八戸酒類が生産を継承するとみられています。

まとめ

八戸酒類は、長い歴史と伝統を持つ酒造会社であり、登録有形文化財の建物を使用するなど、地域文化の継承にも貢献しています。商標問題など困難な時期もありましたが、新たな銘柄の開発や事業展開を通じて、八戸の地酒文化を支え続けています。

関連項目

日本酒の銘柄一覧
登録有形文化財一覧
八戸酒造、更上閣、新むつ旅館 - 八戸市内の登録有形文化財

外部リンク

* 八戸酒類

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