八所宮

八所宮について

八所宮（はっしょぐう）は、福岡県宗像市に位置する歴史ある神社であり、別名「八所神社」とも称されています。この神社は、日本神話で名高い伊邪那岐命や伊邪那美命をはじめとする四組の夫婦神を祭神として祀っています。この神社の名称の由来は、これらの祭神に由来しており、地域住民にとって古くからの信仰の対象となっています。

由来と歴史

八所宮の由緒は、神武天皇にまで遡ります。神武天皇が日向国から大和国へ東征する際に、現在の遠賀郡の辺りを通過したことがきっかけで、祭神たちが赤馬に乗って現れ、人民を導いて皇軍に従ったとされています。この出来事を経て、神武天皇のご神託により674年に現在の地に遷座されました。この地域は古くは「秋郷」や「赤馬」と呼ばれており、後に「赤間」と名付けられました。

また、八所宮は遣唐使が航海の安全を祈願する場所としても知られており、歴史を通じて数多くの武将からも信仰を集めていました。神社は、地域の人々に大切にされ、今でも多くの人々が訪れています。

逸話

神武天皇の東征の際の逸話は、八所宮にとって重要な神話的背景を形成しています。祭神たちが現れたことで、神社は赤間の守護神としての地位を確立しました。この話は、地元の人々にとって神聖な出来事とされ、神社を訪れる信者たちにとっても大切な物語として語り継がれています。

社宝と文化財

八所宮には、特に有名な社宝がいくつか存在します。その一つが小野東風の書とされる扁額です。この扁額は、神社の格式を示すもので、地域の文化遺産として大切に保管されています。また、「平和の洪鐘」と呼ばれる鐘も注目に値します。この鐘は約600年前に造られたもので、初めは氏子によって寄進されましたが、豊臣秀吉に持ち去られ、広島県の厳島神社に奉納されました。その後、1984年に氏子の要望で八所宮に戻されたものの、文化財としては広島に貸し出された状態となり、その後2013年に再び厳島神社へ戻ることになりました。この経緯は、八所宮の歴史と文化的価値をさらに高めるものとなっています。

祭りとイベント

八所宮では、毎年10月上旬に「八所宮秋季大祭」が行われており、地域の人々にとって重要なイベントとなっています。この祭りでは、地元の信仰が表現され、神社を訪れる人々が一堂に会し、祭事を通じて地域の結束が図られます。

アウトドア施設とアクセス

かつて八所宮にはキャンプ場も存在しましたが、現在は閉鎖されています。現在はボーイスカウトやガールスカウトの活動時のみキャンプ地として利用されています。

アクセスについては、北九州市や福岡市方面からはJR教育大前駅で下車し、西鉄バス赤間営業所から直方行きのバスに乗り、「吉留」バス停で降りてから徒歩約12分です。筑豊方面の場合、JR直方駅から赤間営業所行きのバスに乗り、「吉留」バス停で下車し、徒歩で約12分の距離となっています。神社へのアクセスは良好で、多くの訪問者を迎え入れています。

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