八甲田山雪中行軍遭難資料館

八甲田山雪中行軍遭難資料館

八甲田山雪中行軍遭難資料館は、青森市幸畑に位置し、幸畑墓苑内の陸軍墓地に隣接した公営の展示施設です。この資料館は、一般財団法人青森市文化観光振興財団によって管理・運営されており、八甲田雪中行軍遭難事件に関する多様な資料や、犠牲者の遺物を展示しています。

施設の目的

資料館の主な目的は、雪中行軍遭難事件の歴史的事実を伝えることです。また、八甲田の自然環境についての観光情報を来訪者に提供する機能も兼ね備えています。そのため、訪れる人々は事件の背景を知るだけでなく、地域の魅力も発見することができます。

沿革

この資料館は1978年6月23日に開館しました。建物自体は、明治時代に第4旅団長として駐在していた伏見宮貞愛親王の官舎を移築したもので、歴史的な価値も持ち合わせています。しかし、2002年には支えてきた「保存の会」の活動が高齢化により停止し、老朽化のため一時閉館となりました。その後、2004年7月22日に敷地内の墓地が整備され、資料館もリニューアルオープンを果たしました。

施設内容

館内は、常設展示の展示室、エントランス、収蔵庫、事務室、男女トイレ、多目的トイレなどから構成されています。エントランスには、後藤房之助伍長の銅像（レプリカ）が展示されており、来館者の目を引きます。展示室では、事件に関与した日本陸軍第8師団青森歩兵第5聯隊の写真や遺品、さらには捜索隊に関する資料が展示されています。特に注目すべきは、行軍中に謎の死を遂げた山口鋠の肩章です。また、ミニシアターコーナーでは、1977年に公開された映画『八甲田山』の一部を解説付きで上映しており、事件の理解を深める手助けをしています。

利用案内

資料館の開館時間は4月から10月までが9:00から18:00、11月から3月までが9:00から16:30です。休館日は年末年始（12月31日から1月1日）と2月の第4水曜・木曜日です。入館料は一般260円、高校生・大学生130円、小・中学生は無料となっており、団体割引も用意されています。また、70歳以上の方や中学生以下は無料で利用できます。

交通アクセス

資料館へは、JR東日本または青い森鉄道青森駅からのアクセスが可能です。青森市営バスの青森駅前3番のりばから田茂木沢または田茂木野行きのバスに乗車し、約45分で幸畑墓苑に到着します。ただし、バスの本数が少ないため、帰りの便を逃さないよう注意が必要です。また、G7横内環状線に乗る方法もあり、こちらの方が本数が多くアクセスしやすいです。自動車利用の場合、東北自動車道青森中央インターから約15分の所に位置しています。

このように、八甲田山雪中行軍遭難資料館は、歴史と文化を学ぶことができる貴重なスポットであり、訪れる価値のある施設です。

もう一度検索