公立刈田綜合病院

公立刈田綜合病院：歴史と革新が織りなす地域医療の中核

公立刈田綜合病院は、宮城県白石市に位置する、白石市が設置する公立病院です。医療法人仁誠会が指定管理者として運営に携わっています。東北大学基幹拠点病院として、東北大学NPO法人艮陵協議会にも所属し、医師の卒後臨床研修指定病院としての役割も担っています。

歴史：1世紀を超える地域医療への貢献

刈田綜合病院の歴史は古く、1882年3月、宮城県立宮城病院（現在の東北大学病院）白石分院として開設されました。その後、幾多の変遷を経て、組合立病院、そして現在の公立病院へと発展を遂げてきました。

1882年3月：宮城県立宮城病院白石分院として開設
1885年2月：刈田郡立病院として再開設
1890年2月：白石町など10ヶ村組合により公立刈田病院創立
1923年3月：小児科、耳鼻咽喉科、産婦人科、放射線科を開設
1949年6月：白石町など9ヶ村組合により公立刈田綜合病院として発足
1959年2月：我が国初の公立病院ベッドスクール開校
1969年2月：救急病院の指定を受け、救急医療体制を確立
1997年3月：災害拠点病院の指定
2002年5月：新病院が開設され、病床数308床に、診療科も拡充
2003年4月：放射線科を開設、臨床研修病院の指定を受ける
2023年4月：白石市立病院となり、公設民営化

この歴史の中で、公立刈田綜合病院は地域医療のニーズに応えながら、常に進化を遂げてきました。ベッドスクール開校や救急医療体制の確立、新病院建設など、数々の先駆的な取り組みは、その証といえるでしょう。

施設：現代的な機能と歴史的建造物の融合

現在の病院建物は2002年に白石市中心部から丘の上に移転、新築されました。芦原太郎氏、北山恒氏、堀池秀人氏による設計で、スイスの建築家ル・コルビュジエのサヴォア邸を彷彿とさせる、全3層の低層構造が特徴です。ピロティ、中庭、テラスなどを効果的に配置することで、患者にとって癒しの空間を提供しています。

一方、前身である宮城病院白石分院本館は、1882年建築の県内最古の洋式病院建築として知られています。移築・保存を経て、現在は白石市図書館前に移転、文化財保存庫として活用されています。

診療科と指定医療機関：幅広い医療ニーズに対応

公立刈田綜合病院は、総合診療科をはじめ、内科、外科、小児科、産婦人科、整形外科など、多くの診療科を備えています。さらに、数多くの指定医療機関としての役割も担い、地域医療の中核として、幅広い医療ニーズに対応しています。主な指定医療機関は以下の通りです。

保険医療機関
労災保険指定病院
救急指定医療機関
災害拠点病院
協力型臨床研修病院
* その他多数

まとめ：未来を見据えた地域医療への貢献

公立刈田綜合病院は、100年以上の歴史の中で培ってきた経験と、最新の医療技術を融合させ、地域住民に質の高い医療を提供し続けています。今後も、地域医療の中核病院として、さらなる発展が期待されます。

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