六六経

六六経（ろくろくきょう）について

六六経（Chachakka-sutta）は、パーリ仏典の中部経蔵に収められている経典で、148番目の経です。この経は六六法経とも呼ばれています。また、類似の内容を含む伝統的な漢訳経典としては、『中阿含経』の第86経「説処経」が存在します。

概要

経の中心的なテーマは、釈迦が比丘たちに対して「六処」と呼ばれる仏法の教えを説くことにあります。経名は、教えの中に登場する六種の項目に由来しています。これにより、経典全体が如何に構成されているのかが明らかになります。

登場人物と場面設定

この経典の中での主な登場人物は釈迦であり、彼が教えを説く場面はサーヴァッティーのアナータピンディカ園、すなわち祇園精舎です。この serene な環境の中で、釈迦は多くの比丘たちと向き合い、身近で重要な教えを提供します。

教えの内容

釈迦は比丘たちに対して、以下の六種類の内外処を説明します。

• - 六内処
• - 六外処
• - 六識身
• - 六触身
• - 六受身
• - 六愛身

これらの教えを通じて、釈迦は、内外の感覚がどのように交互に作用するかを示し、どのようにして触（phassa）が生じるかを説明します。この触は、感覚的な経験を通じて生じるものであり、実際に私たちが日々の生活の中で体験するものです。

この教えの重要な側面は、内外の処と識身との結合が、感情や欲望を生み出し、最終的に渇愛や苦を引き起こす原因となることです。比丘たちはこの内容を理解し、釈迦の教えに基づいて得られた知恵をもとに解脱へと向かうことができます。

この教えが解脱への道を示すことで、比丘たちはその後、60人が解脱に至ったとされています。これは彼らが釈迦の教えを深く理解し、実践した結果であります。

日本語訳と参考文献

この経典は、いくつかの日本語訳としても提供されています。以下のリソースを参考にすることで、より深く学ぶことができます。

• - 『南伝大蔵経・経蔵・中部経典4』（第11巻下）
• - 『パーリ仏典 中部（マッジマニカーヤ）後分五十経篇II』
• - 『原始仏典 中部経典4』（第7巻）

脚注・出典

本経典に関する情報は、パーリ仏典の資料やSri Lanka Tripitaka Projectによるものです。また、関連項目として「六処」や「解脱」などの用語があります。

外部リンク

さらに詳しい情報を得るためには、以下のリンクが有用です。

• - Chachakkasuttavaṇṇanā - Tipitaka.org
• - Chachakka Sutta: The Six Sextets - translated by Thanissaro Bhikkhu

このように、六六経は仏教の教えにおける重要な一端を提供しており、希望や苦しみ、解脱の本質を理解する手助けとなります。

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