兵主神社 (西脇市)

兵主神社 (ひょうすじんじゃ)

兵主神社は、兵庫県西脇市黒田庄町岡に位置する歴史ある神社です。地元では「ひょうすさん」という愛称で親しまれ、地域の人々の心の拠り所となっています。

祭神

兵主神社の主な祭神は以下の通りです。

主祭神: 大己貴命（おおなむちのみこと）
配祭神:
八千戈命（やちほこのみこと）
葦原醜男（あしはらのしこお）
大物主命（おおものぬしのみこと）
神清之湯山主三名狭漏彦八嶋篠命（すがのゆやまぬしみなさるひこやしましのみこと）

これらの神々は、古くからこの地で信仰されてきた神々であり、地域の人々の生活や文化に深く根ざしています。

歴史

兵主神社の起源は、古代にまで遡ります。一説には、漢の高祖が「蚩尤（シユウ）」を祀り勝利を祈ったことに由来するとも言われています。また、鍛冶屋神（武器製造の神）としての側面も持っていたと考えられています。

社伝によれば、延暦元年（782年）に岡本修理大夫が社殿を創建し、2年後の延暦3年（784年）に大和穴師の兵主神を勧請したとされています。中世には、兵主神は八千戈命と関連付けられていたと考えられています。これは、穴師神社に伝わる記録からも窺い知ることができます。

境内

兵主神社の境内には、歴史的価値の高い建築物が多く残されています。

拝殿: 安土桃山時代の建築様式を伝える茅葺入母屋造の長床式で、全国的にも珍しい建築様式です。天正19年（1591年）に改築されたとされ、戦国時代には、羽柴秀吉の三木城攻めの際、黒田孝高が戦勝祈願のため灯明田を献納し、その奉納金で改築されたと伝えられています。1977年（昭和52年）には兵庫県の重要文化財に指定されています。

祭事

毎年10月には、例祭である秋祭りが盛大に執り行われます。大伏、喜多、大門、津万井、岡の各地区から5台の布団屋台が練り出し、その勇壮な姿は見る人々を魅了します。また、大名行列を模した「レッケイ」などの伝統行事も披露され、祭りを華やかに彩ります。

屋台の宮入りは、本宮の午前11時頃から始まり、境内に据えられた後、子供奉納相撲が行われます。餅まきが終わる14時頃から屋台の宮出しが始まります。例祭日は本来10月14、15日ですが、現在は10月第2土・日曜日に祭礼の諸行事が行われています。

1983年（昭和58年）には、勧請1200年の大祭が盛大に執り行われました。

現地情報

所在地: 兵庫県西脇市黒田庄町372-2
* 交通アクセス: JR加古川線黒田庄駅下車後、徒歩約5分

兵主神社は、その長い歴史と豊かな文化を今に伝える貴重な場所です。ぜひ一度訪れて、その魅力を肌で感じてみてください。

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