兵庫県庁舎

兵庫県庁舎の概要と歴史

兵庫県庁舎（ひょうごけんちょうしゃ）は、兵庫県の行政機関が集まる庁舎群の総称です。所在地は、兵庫県神戸市中央区下山手通5丁目10番1号。県庁舎は、西館、1号館、2号館、3号館が神戸市中央区の下山手通沿いに並び、その間に兵庫県議会の議会棟が位置しています。これらの建物は、光安義光によるデザインを基にしており、並んで立つ様子はまるで「三つ子」のようです。

南側には、明治の時代から県庁舎として使われた登録有形文化財の兵庫県公館（旧南庁舎）があり、迎賓館や資料館が併設されています。

歴代庁舎の沿革

兵庫県庁の歴史は1868年に遡ります。初代庁舎は、兵庫区の中之島にあった旧大坂町奉行所の勤番所に設置され、後に兵庫県立兵庫津ミュージアムとして復元されました。

その後、宝塚市内の坂本村に移転し、さらに1873年には下山手通にあるコルトハウスを取得し、3代目庁舎を設立。この建物は、1902年に完成した4代目庁舎へとつながっていきます。4代目庁舎は、山口半六によって設計され、壮麗なルネッサンス様式で知られていますが、1945年の神戸大空襲で被害を受け、その後再建されました。

1960年代には、5代目庁舎の建設が決定し、光安義光が自ら設計担当として関与。1964年に完成した新庁舎は、当時の県庁舎の役割を果たしました。この庁舎は、地下2階、地上13階の鉄骨鉄筋コンクリート造であり、地下通路で1〜3号館が連結されています。

施設の概要

1号館には、企画県民部や健康福祉部などの主要な行政機関が入っています。また、2号館には知事室や企画財政局などが所在し、屋上には「みどり展望園」が広がっています。3号館には教育委員会や県議会の各会派控室が設置されており、県議会棟には本会議場や委員会室があります。また、西館は1号館と連絡通路でつながっており、多くの課が存在します。

震災と再開発

1995年の阪神・淡路大震災では、県庁舎の被害は軽微であったものの、今後の老朽化や耐震性の問題から、県は大規模な再開発を計画しています。2019年には、著名な建築家隈研吾を含む事務所が再整備事業者に選ばれ、新しい行政棟が建設されることになりました。2025年には、新庁舎の完成が見込まれ、その後も商業施設と兼ねた再開発が進む予定です。

アクセス

県庁へのアクセスは、神戸市営地下鉄の県庁前駅を利用するのが便利で、JRや阪神本線の元町駅からも徒歩約8分です。周辺には兵庫県警察本部や県民会館、その他の公共施設が点在しており、交通の便もよく、地域住民の生活に根付いています。

このように兵庫県庁舎は行政の中心地としての役割を果たしながら、長い歴史を持つ建物群として親しまれています。

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