兵庫県道144号西脇口吉川神戸線

兵庫県道144号西脇口吉川神戸線

兵庫県道144号西脇口吉川神戸線は、兵庫県西脇市市原町を起点とし、加東市、三木市を経由して神戸市北区淡河町淡河に至る一般県道です。「ひょうごけんどう144ごう にしわきくちよかわこうべせん」と読まれます。この路線の起点は西脇市市原町にある市原東交差点で国道427号および兵庫県道296号中安田市原線に接続しており、終点の神戸市北区淡河町淡河では兵庫県道38号三木三田線に接続しています。

路線の概況としては、起点を擁する西脇市内では主に田園地帯を通過する平坦な道が続きますが、加東市より南下すると次第に山間部へと地形が変わります。この道路は、兵庫県北播磨地域における幹線道路の一つとして位置づけられており、地域の交通網において重要な役割を担っています。

路線状況と特徴

兵庫県道144号線は、その長い距離の中でいくつかの道路と重複する区間が存在します。主な重複区間には、兵庫県道346号郷の瀬野村線（西脇市小坂町〜郷瀬町）、国道427号（西脇市郷瀬町〜高松町）、国道175号（西脇市上戸田〜高松町）、国道372号（加東市上三草）、兵庫県道17号西脇三田線（加東市下久米〜上久米）、兵庫県道20号加古川三田線（三木市口吉川町桾原〜殿畑）、そして兵庫県道355号楠原三木線（三木市細川町中里）などがあります。

区間ごとの道路状況には特徴が見られます。

西脇市内：ほぼ全線にわたって2車線が確保されており、市の中心部を通過するため比較的円滑な交通が可能です。
加東市内：こちらも全線が2車線で供用されています。かつて、特に下久米周辺では、道路が狭く離合困難な箇所や視界の悪い箇所があり、異常気象時には事前通行規制が実施されることもありました。このため、兵庫県道17号西脇三田線への迂回が必要となり、迂回ルートでの交通事故や渋滞が頻繁に発生していました。こうした状況を改善するため、バイパス整備が急務とされ、2011年には新しいバイパスが開通し、安全性の向上と交通の円滑化が図られました。
三木市内：多くの区間で2車線が確保されていますが、一部には1車線の狭い区間も点在しています。これらの狭隘区間については、県への拡幅整備要望が出されていますが、現在の交通量や費用対効果などを考慮すると、整備は困難な状況が続いています。口吉川町大島地区では用地買収が進められている箇所もありますが、本格的な整備には至っていません。
神戸市北区内：終点までの区間は全線が2車線で、市の中心部を通らないためか、区間内に信号機が一つもないという珍しい特徴を持っています。終点で兵庫県道38号三木三田線と交差します。

主要な施設と地理

この路線沿いには、いくつかの重要な道路施設が存在します。橋梁としては、杉原川に架かる春日橋（西脇市）、加古川を渡る新西脇大橋（西脇市）、三草川の三草橋（加東市）、美嚢川の斯武橋（三木市）、淡河川の広瀬橋（神戸市北区）など多数あります。また、西脇市内には国道175号との重複区間内に延長422mの西脇トンネルがあり、1988年に完成しています。

本路線が通過する自治体は、西脇市、加東市、三木市、そして神戸市北区です。地理的には、西脇市内で加古川線と交差しています。

沿線には、西脇市立日野小学校、市原鉄道記念館（旧鍛冶屋線市原駅跡）、加東市立三草小学校、やしろの森公園、三木市立口吉川小学校、道の駅淡河などの施設が見られます。

全体として、兵庫県道144号西脇口吉川神戸線は、区間によって異なる表情を見せる変化に富んだ路線であり、北播磨地域の生活や経済を支える重要な血管の一つと言えるでしょう。

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