兵庫県道327号切畑道場線

兵庫県道327号切畑道場線

兵庫県道327号切畑道場線は、兵庫県南東部に位置する宝塚市と神戸市北区を結ぶ重要な県道の一つです。この路線は、宝塚市切畑の兵庫県道33号塩瀬宝塚線との交差点から始まり、神戸市北区道場町塩田の道場東交差点、国道176号との交差点までを結んでいます。総延長は3.885キロメートルと比較的短いながらも、地域の交通網において一定の役割を担っています。

ルートの特徴

この県道の最も顕著な特徴として、路線の途中に自動車での通行ができない不通区間が存在する点が挙げられます。具体的には、JR福知山線の武田尾駅付近から川下川との合流点にかけての区間がこれに該当します。このため、路線全体を通して自動車で通り抜けることはできず、事実上、分断された形で利用されています。このような地形的な制約や整備状況が、本路線のユニークな性質を形作っています。

通過する自治体と接続道路

兵庫県道327号線は、起終点の宝塚市と神戸市北区に加え、経路の途中で西宮市もわずかに通過します。短い総延長の中に三つの市域が含まれていることは、地理的な複雑さを示唆しています。起点の宝塚市切畑では主要地方道である兵庫県道33号塩瀬宝塚線に接続し、終点の神戸市北区道場町塩田では国道176号に接続しており、それぞれ周辺の広域的な道路ネットワークへのアクセスを提供しています。

沿線の景観と施設

本路線は武庫川沿いの風光明媚な地域を通過しており、自然景観を楽しむことができます。沿線には、古くから温泉地として知られる武田尾温泉や、治水施設である川下川ダムなどがあります。

交通関連施設としては、JR西日本福知山線の武田尾駅および道場駅、そして神戸電鉄三田線の神鉄道場駅といった鉄道駅が沿線に位置しており、公共交通機関との連携も可能です。また、E1A新名神高速道路の一部である宝塚北サービスエリア（SA）および宝塚北スマートインターチェンジ（SIC）もこの路線の近くに位置しており、高速道路へのアクセスポイントとしての役割も持ち合わせています。

地域住民の生活に根差した施設としては、塩田八幡宮、神戸市立道場小学校、有馬警察署道場交番、道場郵便局などが沿線に点在しています。これらの施設は、地域社会の拠点として機能しています。

道路施設

路線上にはいくつかの構造物があり、代表的なものとしては、神戸市北区内にある沖代川を渡る梓橋や、有馬川を渡る道場橋が挙げられます。これらの橋梁は、路線の連続性を保つ上で重要な役割を果たしています。

総じて、兵庫県道327号切畑道場線は、総延長こそ短いものの、不通区間という特異な性質を持ち、自然景観、温泉、公共交通機関、高速道路アクセス、地域施設など、多様な要素が凝縮された興味深い路線と言えます。地域内の移動や沿線施設へのアクセスに利用されています。

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