兵庫県道566号上鴨川西脇線

兵庫県道566号上鴨川西脇線（ひょうごけんどう566ごうかみかもがわにしわきせん）は、兵庫県の東播磨地域に位置する加東市を起点とし、隣接する西脇市へと至る一般県道として県の認定を受けています。この路線は、両市間を結ぶ比較的短いながらも重要な東西方向の交通軸の一つとして機能しており、地域住民の日常生活や、産業活動を支える上で欠かせない役割を担っています。加東市上鴨川にその起点を置き、終点は西脇市上戸田に設定されています。路線全体の総延長は6.819キロメートルと計測されています。

路線の経路と接続

本路線の正式な出発点である起点は、加東市上鴨川に位置する上鴨川交差点です。この交差点は、西日本の広範囲を結ぶ大動脈の一つである国道372号と接続しており、さらに兵庫県道311号上鴨川木津線の起点も同じ場所となっています。複数の幹線道路が集まるこの地点は、当路線が周辺地域との重要な結節点となっていることを示しています。

一方、路線の終点は西脇市上戸田の上戸田交差点にあります。ここでは、北陸方面から山陽方面へと兵庫県内を南北に縦貫する主要幹線道路である国道175号と接続しています。このように、兵庫県道566号は、西脇市において国道175号と、加東市において国道372号という二つの重要な国道を結びつける連絡路としての機能も果たしています。

特徴的な施設と区間

この路線には、地域の地理的条件を克服し、円滑な交通を確保するための重要な道路施設が整備されています。主要なものとして、しら坂トンネルと鹿野大橋が挙げられます。

しら坂トンネルは、加東市と西脇市の市境付近に位置するトンネルで、その延長は344メートルです。1996年（平成8年）に竣工した比較的新しい構造物であり、このトンネルの開通により、起伏の多い地形を回避し、安全で効率的な車両通行が可能となりました。特に、両市間のアクセス向上や、悪天候時の安定した交通確保に大きく貢献しています。

鹿野大橋は、兵庫県の主要河川である加古川を渡る橋梁です。西脇市内に架けられており、加古川によって分断される地域間を結ぶ重要な役割を担っています。この橋の存在により、加古川を挟んだ地域間の人流・物流が円滑に行われています。

また、路線の一部には他の県道との重複区間が存在します。西脇市鹿野町内の鹿野東交差点から鹿野町内の区間において、兵庫県道294号黒田庄多井田線と経路を共有しています。この区間を通行する車両は、実質的に二つの県道を同時に利用していることになります。

通過する地域と沿線

兵庫県道566号上鴨川西脇線は、加東市と西脇市の二つの自治体を通過します。ルート上では、先に述べた国道や他の県道との交差・接続に加え、JR西日本加古川線とも立体的に交差しています。

沿線には、地域のランドマークや生活関連施設が点在しています。ゴルフコースである「ゴールデンバレーゴルフ倶楽部」や、地域住民の郵便・金融サービスを支える「比延郵便局」などがその例です。また、JR加古川線の「比延駅」も沿線に位置しており、この県道が鉄道駅へのアクセスルートとしての役割も担っていることがわかります。このように、当路線は地域の様々な活動拠点や交通機関を結びつける、生活に密着した道路としての側面も持ち合わせています。

総じて、兵庫県道566号上鴨川西脇線は、総延長は短いながらも、主要国道や他県道、鉄道といった広域的な交通ネットワークと接続し、トンネルや橋梁といった地域の特性に対応した構造物を有することで、加東市と西脇市を結ぶ地域交通網の中核を担っています。地域の通勤・通学、物流、レクリエーションなど、多岐にわたる活動を支える重要なインフラであり、その機能は地域の発展にとって不可欠なものと言えるでしょう。

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