兵越峠

兵越峠（ひょうごしとうげ）

概要

兵越峠は、静岡県浜松市天竜区と長野県飯田市南信濃との境界に位置する、標高1,165mの峠です。地図上では「ヒョー越」と表記されることもあり、単に「兵越（ひょうごえ）」と呼ばれることもあります。また、飯田市南信濃地域では「ひょうこしとうげ」と濁らずに発音されることもあります。

この峠の名前の由来は、戦国時代の武将、武田信玄が西上作戦の際にこの峠を越えたという説が有力です。歴史的な背景を持つ峠として、地域の人々に親しまれています。

現在、兵越峠は長野県道369号・静岡県道412号南信濃水窪線および浜松市道水窪白倉川線（旧兵越林道）が通っており、国道152号の青崩峠区間が未開通のため、その迂回路として重要な役割を果たしています。この道路は、地域住民や観光客にとって欠かせない交通路となっています。

かつては、三遠南信自動車道がこの峠の下をトンネルで通過する計画がありましたが、その後の調査で付近の地盤が非常に脆弱であることが判明し、既に開通していた草木トンネルと共にルートから外されました。この事実は、この地域の地質的な特徴と、トンネル工事の難しさを物語っています。

年中行事

1987年より、毎年10月の第4日曜日には、浜松市と飯田市によって「峠の国盗り綱引き合戦」というイベントが開催されています。このイベントは、峠を挟んで両市が綱引きで競い合うというユニークなもので、多くの人々が参加し、地域交流の場としても重要な役割を担っています。

綱引き合戦の詳細については、「峠の国盗り綱引き合戦」に関する項目をご参照ください。このイベントは、地域の活性化にも貢献しており、兵越峠を象徴する行事の一つとなっています。

関連情報

日本の峠一覧: 兵越峠は、日本各地にある峠の一つとして、その歴史的背景や地理的特徴から、多くの人々に知られています。
外部リンク:
イベントガイド「水窪地区」 天竜地域フォレストピア協議会: このサイトでは、兵越峠を含む水窪地区の観光情報が提供されています。
峠の国盗り綱引き合戦 遠山郷観光協会: 綱引き合戦に関する詳細な情報が掲載されています。

兵越峠は、その歴史、地形、そして地域の人々の活動によって、多様な魅力を持つ場所となっています。訪れる人々は、自然の美しさ、歴史の深さ、そして地域の文化に触れることができるでしょう。

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