内山隧道

内山隧道

内山隧道は、群馬県甘楽郡下仁田町と長野県佐久市との県境に位置する、国道254号のトンネルです。1973年に貫通し、1978年に開通しました。このトンネルの開通により、群馬県と長野県間の交通は大きく改善されました。

基本データ

総延長: 1254m
幅: 8m（2車線）
高さ: 4.5m

概要

内山隧道が開通する以前の国道254号は、下仁田町南野牧の集落を抜け、山の側道を通って内山峠を越えるルートでした。この旧道は、道幅が狭く、急勾配や急カーブが連続し、集落内を通過するため、大型車の通行や離合が非常に困難でした。そのため、新道の建設が強く求められていました。

1970年、新道の工事が開始され、佐久側から工事が進められました。1973年に内山隧道が貫通し、1978年に開通しました。ただし、この時点では、現在の新道の全区間が開通したわけではなく、下仁田隧道の手前までの開通にとどまりました。この区間は第三工区と呼ばれていました。

内山隧道は、国道上の内山峠の最高地点を通っており、トンネルを境に長野県側は緩やかな下り坂、群馬県側は急な下り坂となっています。また、トンネルの群馬県側、長野県側ともに上り車線には登坂車線が設けられ、旧道と比較して大幅に利便性が向上しました。

下仁田隧道

内山隧道に続き、国道254号には下仁田隧道があります。下仁田隧道は全長885mで、下仁田町内に位置します。内山隧道が1978年に開通した後も、長野県側から来た場合、現在の下仁田隧道の手前で市野萱方面へ下るルートとなっていました。この道も道幅が狭く、大型車の通行が困難だったため、下仁田隧道の開通が望まれていました。下仁田隧道は1987年に完成しました。

現在

1989年8月、下仁田町南野牧から佐久市に至る新道の全線が開通し、大規模な工事が完了しました。新道開通以前に車道として使用されていた旧道の一部は、現在では廃道となっています。新道開通後、交通量は大幅に増加し、特にトラックなどの大型車の通行量が飛躍的に増え、物流の大動脈としての役割を担っています。

旧道の扱い

1978年の内山道路（第三工区）開通に伴い、内山峠から長野県側佐久市内山までの旧道区間は国道指定から外されました。内山隧道開通に伴う旧道区間のうち、長野県側には国道標識は残っていませんが、群馬県側には県道44号との交差点に、赤色を背景に国道番号を表記した簡易標識が2008年夏頃に設置されました。

まとめ

内山隧道は、群馬県と長野県を結ぶ重要な交通インフラであり、地域の物流と人々の移動を支えています。かつての難所を解消し、安全で快適な通行を可能にしたこのトンネルは、地域の発展に大きく貢献しています。

外部リンク

CKT7513-C6-14 - 地図・空中写真閲覧サービス（国土地理院） - 1975年当時の周辺状況を確認できます。
* 航空写真画像情報所在検索・案内システム - 国土交通省

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