内村良英

内村良英（うちむら よしひで、1921年1月16日 - 2004年7月3日）は、日本の農林官僚であり、日本の農業政策に大きな影響を与えた人物です。

東京帝国大学経済学部を卒業後、1945年に農林省に入省しました。当初は食糧管理局に所属し、その後、食糧庁、農林経済局、水産庁漁政部など、農林行政の様々な部門で経験を積みました。

1963年から1967年までは外務省在ロンドン大使館に一等書記官として勤務し、国際的な視野を広げました。帰国後は、農林経済局国際部長、食糧庁次長、農政局長、農林経済局長と、要職を歴任しました。

1974年には水産庁長官に就任し、水産政策の推進に尽力しました。さらに、1976年から1978年まで農林事務次官を務め、農林行政の最高責任者として手腕を発揮しました。

退官後も、その活躍は止まることなく、1981年から1985年には日本中央競馬会理事長を務め、競馬事業の発展に貢献しました。1987年からは大日本水産会会長に就任し、水産業界の発展にも尽力しました。

その他にも、日本農業研究所理事長、国際農友会会長、自然資源保全協会代表設立発起人、農村更生協会代表、農業者年金基金理事長など、農政分野の様々な団体の要職を歴任し、日本の農業・農村の発展に大きく貢献しました。

内村良英の人柄を示すエピソードとして、当時の河野洋平衆議院議長が「初めて会った時、姿、形があまりにスマートだったので外務省の役人だと思った。」と語ったことが知られています。また、姪に元NHKアナウンサーの柴田優子がいることでも知られています。

1993年には、長年の功績が認められ、勲二等旭日重光章を受章しました。2004年7月3日、肺炎のため83歳で逝去されました。

内村良英は、日本の農林行政において、その卓越した能力と幅広い視野、そして温厚な人柄で、多くの人々に尊敬され、その功績は今日でも高く評価されています。

参考文献
* 大水ニュースレター第705号 – 大日本水産会

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