内海健

内海健（うつみ たけし）

内海健（1955年 - ）は、日本の医学者、精神科医であり、特に精神病理学と病跡学を専門とする。東京芸術大学名誉教授。

来歴

1955年、東京都に生まれる。

1979年：東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院分院神経科にて臨床に従事。
1993年：博士（医学）（東京大学）。
2001年：帝京大学医学部精神神経科学教室助教授。
2009年：東京芸術大学保健管理センター准教授。
2012年：東京芸術大学保健管理センター教授。
2020年：『金閣を焼かなければならぬ』で大佛次郎賞を受賞。
2022年：東京芸術大学名誉教授。

学会活動

内海健は、以下の学会で重要な役割を担っている。

日本精神病理学会理事
日本病跡学会常任理事
日本うつ病学会評議員
精神医学史学会理事

著書

内海健は、精神医学、精神病理学、病跡学に関する多数の著書を出版している。

単著

『スキゾフレニア論考』星和書店、2002年
『「分裂病」の消滅』青土社、2003年
『精神科臨床とは何か　―日々新たなる経験のために』星和書店、2005年
『うつ病新時代　－双極Ⅱ型障害という病（精神科医からのメッセージ）』勉誠出版、2006年
『うつ病の心理』誠信書房、2008年
『パンセ・スキゾフレニック —統合失調症の精神病理学』弘文堂、2008年
『さまよえる自己　―ポストモダンの精神病理』筑摩選書、2012年
『双極Ⅱ型障害という病　－改訂版うつ病新時代』勉誠出版、2013年
『自閉症スペクトラムの精神病理　―星を継ぐ人々のために』医学書院、2015年
『金閣を焼かなければならぬ　林養賢と三島由紀夫』河出書房新社、2020年／河出文庫、2024年
『気分障害のハード・コア 「うつ」と「マニー」のゆくえ』金剛出版、2020年

編集

広瀬徹也/内海健（編）『うつ病論の現在　－精緻な臨床をめざして』星和書店、2005年
神庭重信/内海健（編）『「うつ」の構造』弘文堂、2011年
内海健/安永浩（編）『安永浩コレクション』ライフメディコム、2014年
神庭重信/内海健（編）『「うつ」の舞台』弘文堂、2018年
鈴木國文/内海健/清水光恵（編）『発達障害の精神病理Ⅰ』星和書店、2018年
内海健/清水光恵/鈴木國文（編）『発達障害の精神病理Ⅱ』星和書店、2020年
内海健/兼本浩祐（編）『精神科シンプトマトロジー 症状学入門 心の形をどう捉え,どう理解するか』医学書院、2021年
清水光恵/鈴木國文/内海健（編）『発達障害の精神病理Ⅲ』星和書店、2021年
内海健/兼本浩祐（編）　『発達障害の精神病理Ⅳ』星和書店、2023年

論文

「精神病理学の彼岸にむけて (特集 <こころ>はどこへ行くのかこころの科学の未来に向けて) (こころの科学の可能性)」『imago』第7巻第13号、1996年
「無意識の発見--力道精神医学の誕生 (特別企画 精神医学の100年)」『こころの科学』 第86巻、1999年
「戦略的エポケーと創造--デカルトの病跡 (特集・創造の病をめぐって)」『日本病跡学雑誌』第56巻、1998年
「うつ病の慢性様態からの離脱可能性について —精神病理学的回復過程論の試み」『精神神経学雑誌』第106巻第8号、2004年
「デイヴィッド・ヒュームと創造の病 (特集 歴史を動かした心の病)」『精神科』第12巻5号、2008年
「双極性障害と創造性 (特集 双極Ⅱ型障害をどう診るか)」『臨床精神医学』第46巻3号、2017年
「軽症化時代における統合失調症の精神病理 : 七つのアレゴリーによる変奏 (特集 「統合失調症」再考(1))」『精神医学』第59巻11号、2017年

関連人物

安永浩
広瀬徹也
柴山雅俊

関連項目

精神医学
精神病理学
病跡学
人間学
哲学
* 統合失調症

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