弘文堂

株式会社弘文堂

株式会社弘文堂（こうぶんどう）は、日本の総合出版企業であり、特に法律や社会学に関連する書籍の出版で高い評価を得ています。本社は東京都千代田区の神田駿河台に位置しています。1887年に創業され、以来120年以上にわたり多様な分野の書籍を刊行してきました。

出版分野の多様性

弘文堂は従来の法学系や社会学系に加え、近年では福祉や医療に関する書籍の出版にも力を入れています。具体的には、社会福祉士や精神保健福祉士の国家試験対策に特化したテキストや問題集の作成など、多岐にわたるニーズに応えています。そのため、公式サイトでは以下のような分野に対する熱意が示されています。

• - 社会学、海外事情
• - 歴史学、人類学、民俗学、宗教学
• - 哲学、思想、精神医学、心理学
• - 経済、経営
• - 医療、介護、福祉
• - 資格試験関連

歴史と沿革

株式会社弘文堂は、1897年に八坂浅次郎の手によって京都で創業されました。1917年に河上肇の著書『貧乏物語』がベストセラーとなり、名前が広く知られるようになりました。1938年には本社を東京へ移し、その後も多くの重要な出版物を世に送り出しています。また、1948年にはアテネ文庫を創刊し、数多くの文化的な著作を手がけました。1951年には社内抗争の結果、未來社と創文社が誕生するなど、出版業界において重要な役割を担ってきました。

著名な出版物

弘文堂の出版物には多くのロングセラーやベストセラーがあります。法律書では、鈴木竹雄の『会社法』や田中二郎の『行政法』が特に有名です。また、土居健郎の『「甘え」の構造』をはじめ、歴史学関連の書籍も多くの読者に支持されています。特に注目すべきは、1972年から1981年にわたって刊行されたジャック・ラカンの『エクリ』全3巻や、和歌森太郎の著作集など、専門的かつ重要な著作が多数存在します。

法律学講座と試験対策

弘文堂の法律学講座シリーズは、他社の法律全集と並ぶ日本の代表的な法律書の一つです。特に民法、債権法、会社法、労働法などの分野で多くの著名な著作が提供されています。また、伊藤真による試験対策シリーズもあり、多くの法学部生や受験生に重宝されています。これらの教材は、学生たちが法律に対する理解を深めるための重要なリソースとなっています。

まとめ

株式会社弘文堂は、長い歴史を持ち、法律、社会学、福祉、医療といった多様な分野での出版力を誇る日本の出版社です。これからも新しい知識や文化を広めるための有意義な書籍の提供を通じて、多くの読者に寄与していくことでしょう。

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