円山公園 (札幌市)

円山公園について



円山公園は、札幌市中央区に位置する自然豊かな公園です。札幌市民の憩いの場として、また、北海道神宮に隣接していることから、信仰の場や各種行事、花見の会場としても利用されています。公園内には、手つかずの自然が残る円山原始林が広がっており、散策路が整備されているため、気軽に自然を楽しめます。また、北海道や札幌の開拓にまつわる歴史的な銅像石碑が点在しており、歴史を感じられる場所でもあります。

歴史



円山公園の歴史は、1869年明治2年)に開拓判官の島義勇が札幌本府建設の構想を練ったことに始まります。島判官は、現在の北海道神宮の場所に神社を創建することを決定し、その周辺を都市計画の基点としました。1870年には、東北地方から農民団が入植し、円山周辺は庚午三ノ村と呼ばれるようになりましたが、後に円山村と改称されました。円山という名前は、京都にならって名付けられたとされています。

1880年には、札幌官園の樹木試験場が移設され、円山養樹園が開設されました。この養樹園の名残として、現在でもスギ林が残っています。1901年に養樹園が旭川に移転すると、円山を公園として整備する動きが起こり、1903年に公園予定地として札幌区が借り受けることになりました。公園計画は長岡安平に委嘱され、和洋折衷運動場を取り入れた構想で整備が進められました。

1914年には、上田万平が自費で円山山頂までの登山道を開削し、弟の善七が登山道に沿って八十八観音を創建しました。1915年には、成田山札幌別院新栄寺によって大師堂が建てられ、弘法大師像が安置されました。昭和に入ると、公園のスポーツ施設が充実し、1934年には陸上競技場テニスコート野球場が完成しました。戦後には、アメリカ進駐軍に接収された時期もありましたが、解除後は各種スポーツ大会の開催に伴い、公園の改善が進められました。1951年には、札幌市円山動物園の前身である札幌児童遊園が開園しました。

近年の動き



長年、梅と桜の開花時期と重なるゴールデンウィーク中に、公園内の一部で火気を使用した飲食(ジンギスカン、バーベキューなど)が認められてきましたが、2020年以降は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、火気使用や飲食が禁止されています。この措置は、コロナ禍が収束した後も継続されています。

年表



1869年明治2年):札幌本府建設着手、開拓三神鎮斎。
1870年明治3年):東北地方から農民団が入植。
1871年明治4年):御霊代が現在地に鎮座し、社名が札幌神社(現在の北海道神宮)となる。
1873年明治6年):円山の森林を官林として保護。
1875年明治8年):福玉仙吉が神社の参道に150本のサクラ苗木を植栽。
1880年明治13年):円山養樹園開設(1901年に旭川へ移転)。
1914年大正3年):円山原始林に登山道が整備され、八十八観音像を安置。
1921年大正10年):円山原始林が藻岩原始林とともに国の「天然記念物」指定。
1934年昭和9年):市立総合運動場(現在の札幌市円山競技場)、円山庭球場竣工。
1935年昭和10年):円山球場(札幌市円山球場)開場。
1951年昭和26年):円山児童遊園(現在の札幌市円山動物園)開園。
1954年昭和29年):円山補助競技場竣工。
1995年(平成7年):子供の国が中島[[公園]]から移転オープン(2010年閉園)。
2011年(平成23年):「円山公園北海道神宮境内域」として「北の造園遺産」選定。
2015年(平成27年):大通南線入口の改修工事完了。

主な施設



円山動物園
円山総合運動場
円山競技場・円山補助競技場
円山庭球場(軟式):クレイコート12面(うち夜間照明有4面)、収容人数1,350人
円山球場
坂下野球場
自由広場
大師堂
歩くスキーコース(冬季)

植物



円山公園には、豊かな自然が残されており、様々な植物を観察できます。特に、円山原始林には貴重な植物が生育しており、自然愛好家にとっても魅力的な場所です。

石碑・像



公園内には、北海道や札幌の開拓にまつわる歴史的な石碑や像が点在しています。これらの石碑や像は、公園の歴史を物語る重要な要素となっています。

アクセス



円山公園は、地下鉄東西線円山公園駅から徒歩圏内です。また、駐車場も整備されているため、車でのアクセスも可能です。

その他



円山公園は、自然散策だけでなく、スポーツやレクリエーションも楽しめる総合的な公園です。四季折々の風景を楽しめるため、一年を通して多くの人々が訪れます。

関連情報

円山公園(曖昧さ回避)
北海道ガーデン一覧

外部リンク

円山公園
円山総合運動場 | 札幌市スポーツ協会
円山公園 | ようこそさっぽろ 札幌市の公式観光サイト
円山公園 - 北海道 花めぐり・庭めぐり

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