円通寺 (昆明市)

円通寺（えんつうじ）は、中華人民共和国雲南省昆明市五華区にある著名な仏教寺院です。その歴史は8世紀、南詔時代にまで遡り、当時は補陀羅寺（ほだらじ）と呼ばれていました。

歴史

円通寺は、その創建以来、幾多の変遷を経てきました。宋末元初の戦乱で寺は焼失しましたが、大徳5年（1301年）から18年の歳月をかけて再建されました。この再建の際に「円通寺」と改名されています。明代の成化年間（1465年 - 1487年）には寺院の修繕が行われ、清代の康熙8年（1669年）には寺僧によって伽藍が整備されました。

1983年には、中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院の一つとして認定され、その重要性が再認識されました。

伽藍

円通寺の伽藍は、以下の主要な建造物で構成されています。

円通勝境坊：寺院の入り口に位置し、参拝者を迎えます。
八角亭：八角形の美しい亭で、境内の中でも目を引く存在です。
円通殿：本尊を安置する中心的な建物であり、重要な儀式や法要が執り行われます。
銅仏殿：銅製の仏像が安置されており、その荘厳な雰囲気が特徴です。
天王殿：四天王を祀る建物で、寺院の守護の役割を担っています。
放生池：生き物を放つための池であり、仏教の慈悲の精神を象徴しています。

これらの建造物は、円通寺の豊かな歴史と文化を物語っており、訪れる人々に深い感銘を与えます。

参考文献

* 梓岩 (2012) (中国語). 『中国名寺』. 黄山出版社: 安徽省合肥市. pp. 102–104. ISBN 978-7-5461-3146-7

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