連続テレビ小説『凛凛と』
『凛凛と』(りんりんと)は、
1990年4月2日から
9月29日まで放送された、NHKの第44作目の連続
テレビ小説です。この作品は、田中実が主演を務め、全156回にわたり放送されました。朝の連続
テレビ小説においては、男性主演は『
いちばん太鼓』以来約5年ぶりとなり、平成における初めての試みでもありました。また、
富山県を中心に物語が展開され、初の海外ロケが
イギリス、
フランス、
アイルランドで行われたのも大きな特徴です。
概要
『凛凛と』は、
1990年の初回放送において視聴率が29.4%を記録し、平均視聴率は33.9%、最高視聴率は39.5%に達しました(これは関東地区のデータで、
ビデオリサーチによる調査結果です)。また、放送中に副音声を利用した視覚障害者向けの
解説放送が行われたのも、この作品からです。現在、
放送ライブラリーでは第1回のエピソードが視聴可能となっています。
ストーリー
物語は、
富山県魚津市出身の主人公、畠山幸吉が大正時代に上京し、
テレビジョン技術の開発に寄与する姿を描いています。彼の成長を通じて、周囲の人物もまた成長していく様子が描かれます。この作品の放送中には「
防災の日」が訪れ、
関東地震という社会的な出来事も取り上げられました。幸吉は、実在した
科学者・
川原田政太郎をモデルにしており、機械式走査方式に基づく
テレビジョンの開発に挑む姿が印象的です。
主なキャスト
主人公で、
テレビジョンの発明家。
幸吉の妻。
幸吉と郁の娘。
幸吉の父。
幸吉の母。
幸吉の兄。
郁の父。
郁の兄。
幸吉の友人。
幸吉の元婚約者。
医師。
さらに、多くのキャストが脇を固め、ストーリーに彩を添える重要な役割を果たしています。
スタッフ
本作の脚本は
矢島正雄が手掛け、音楽は
堀井勝美が担当しました。オープニングテーマ曲「GREEN」も同じく堀井が作曲および編曲を行っています。演出には岡本喜侑が携わり、副音声解説は声優の関根信昭が担当しました。多くの人々の労力が集結し、作品は栄光を手に入れることとなりました。
結語
『凛凛と』は、技術革新の背後にある人間ドラマと、社会情勢の影響を受けたストーリー展開によって、多くの視聴者の心をつかみました。この作品は、ただの視聴物としての価値だけでなく、映画や
テレビの歴史的な側面をも顕在化させる重要な作品として、今もなお多くの人々に記憶されています。