函館市交通局2000形電車

函館市交通局2000形電車は、1993年に函館市交通局（現・函館市企業局交通部、通称：函館市電）に導入された路面電車車両です。27年ぶりの新車として、3000形と同時に登場しました。

概要

1993年 4月23日に営業運転を開始した2000形は、函館市電初のVVVFインバータ制御車であり、カルダン駆動方式を採用した車両です。車体構造は、800形の車体更新車である8000形を基本としており、蛍光灯の増設や軸流ファンによる換気能力の向上が図られました。側窓は、2001号車では2段式でしたが、2002号車では3000形と同様の1段下降式に変更されています。

3000形との大きな違いとして、2000形は冷房装置を持たない非冷房車であることが挙げられます。2両が製造されましたが、その後の増備は冷房付きの3000形に移行しました。

製造

2000形は2両ともアルナ工機で製造されました。

2001号車 - 1993年3月
2002号車 - 1994年3月

大規模改修

函館市交通経営計画（第2次）に基づき、2016年10月に2001号車が東京の京王重機整備にて大規模な改良工事を受け、営業に復帰しました。2018年10月には、2002号車も運用を離脱し、京王重機整備に搬送されたことが報道されています。

改修工事では、融雪剤によって腐食した台枠や構体骨組み、車体外板の修復、防錆対策が施されたほか、VVVFインバータ装置などの制御機器も更新されました。2002号車も既に運用に復帰しており、2000形全体の大規模修繕は完了しています。

京王重機整備は、2000形だけでなく、3000形の車体改良工事も担当しています。

広告塗装

函館市電の多くの車両には、企業などの全面広告ラッピングが施されています。以下に各車の広告主を示します。

2001号車：ゴールドジム
2002号車：北海道ガス株式会社

函館市交通局2000形電車