刈谷西部の縄文遺跡

刈谷西部の縄文遺跡

刈谷西部の縄文遺跡は、愛知県刈谷市西部に位置する5つの縄文時代の遺跡群の総称であり、愛知県指定史跡となっています。これらの遺跡は、縄文時代早期から晩期にかけての生活を知る上で貴重な手がかりを提供してくれます。

概要

碧海台地の縁辺部に位置する刈谷市西部には、縄文時代の貝塚をはじめとする遺跡が多数存在します。この地域は、愛知県内でも考古学的に重要な地域として認識されています。指定史跡となっているのは、以下の5つの遺跡です（北から順）。

1. 芋川遺跡
2. 八ッ崎貝塚
3. 天子神社貝塚
4. 山の神遺跡
5. 本刈谷貝塚

これらの遺跡は、1967年（昭和42年）から段階的に愛知県の史跡に指定されてきました。

各遺跡の詳細

芋川遺跡

所在地: 刈谷市一ツ木町7-33-7
時代: 縄文時代中期から奈良時代にかけて
特徴: 複合[[遺跡]]であり、縄文時代の土坑墓からは仰臥屈葬された女性の人骨が発見されています。遺跡は芋川公園として整備・保存されています。

八ッ崎貝塚

所在地: 刈谷市小山町5-2
時代: 縄文時代早期後半
特徴: 逢妻川左岸に位置し、刈谷市内で最も古い貝塚とされています。縄文時代中期から古墳時代、奈良・平安時代の土器・石器・骨角器も出土しています。八ッ崎公園として保存されています。

天子神社貝塚

所在地: 刈谷市小山町6-70 他
時代: 縄文時代後期から晩期
特徴: 天子神社境内に広がる貝塚で、ハイガイ、マガキ、アカニシなどの貝殻、獣骨、埋葬人骨、土器、石器などが出土しています。

山の神遺跡

所在地: 刈谷市山池町1-201
時代: 縄文時代中期
特徴: 刈谷東中学校の校庭で発見された竪穴建物跡です。一辺約4mの隅丸方形の建物跡から、土器、打製石斧、無茎石鏃、石錘などが出土しています。

本刈谷貝塚

所在地: 刈谷市天王町4-2 他
時代: 縄文時代晩期
特徴: 本刈谷神社境内に広がる貝塚で、ハイガイが中心です。10数体の埋葬人骨、シカやイノシシの骨、押引文や平行線文、波状文などが施された特徴的な土器が出土しています。この土器は「元刈谷式土器」と名付けられ、西三河地方における縄文晩期前葉の土器の指標となっています。出土遺物の一部は愛知県指定有形文化財となっています。

刈谷西部の縄文遺跡は、それぞれの場所で異なる時代の様相を示しており、この地域の縄文時代の歴史を深く理解するための貴重な手がかりとなっています。これらの遺跡を訪れることで、数千年前の人々の生活や文化に触れることができるでしょう。

外部リンク

遺跡 刈谷市'>刈谷西部の縄文遺跡 - 刈谷市
* 遺跡 文化財ナビ愛知'>刈谷西部の縄文遺跡 - 文化財ナビ愛知

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