別れの律動

別れの律動（わかれのリズム）

1982年11月21日にリリースされた「別れの律動」は、ロックバンドALFEEによる14枚目のシングルです。この曲は、アルバム『ALFEE』の先行シングルとしても位置づけられており、バンド名義で発売された初のシングルでもあります。表題曲は、アルバム『ALFEE』にも収録されています。また、カップリング曲「挽歌」はカセット盤のみの収録となっています。

このシングル以降、ALFEEは「ALFEE」という表記を用い、これが「風曜日、君をつれて」まで続きます。特に注目したいのは、表題曲で高見沢俊彦がリード・ヴォーカルを務めたことです。これは「美しいシーズン」以来、6作振りのことであり、彼の歌声がファンにとってどれほどの喜びをもたらしたかは計り知れません。

ジャケットアートも特徴的で、セピア色の中にメンバー3人が映し出されています。それまでの「優男」的なイメージを脱却し、パンク風のスタイリングが施され、「ロックバンド・ALFEE」という印象を強く打ち出しています。これは音楽だけでなく、ビジュアル面でも新たなイメージを確立することに成功した象徴的な作品と言えるでしょう。

また、このシングルのリリース後、1982年12月20日に放送されたフジテレビの『夜のヒットスタジオ』では、ALFEEがグループ単独で初めて出演しました。その際、司会の芳村真理が坂崎幸之助に対して「眼鏡外すとチャゲに似てない？」と冗談を交えたコメントをしたことも話題を呼びました。

さらに、カップリング曲「挽歌」は『ALMIGHTY ALFEE』に収録されたスタジオライヴ音源のアレンジバージョンとしても楽しむことができます。興味深いポイントは、ALFEE名義でリリースされたシングルとして、初めてオリコンチャート100位以内に入った作品である点です。ただし、実際には彼らが変名でリリースした「ショック!!TAKURO23」が最高で51位に達したため、厳密には本作が初のヒットシングルとは言えません。

音楽への情熱や愛情が感じられるこの作品は、ALFEEファンにとって特別な意味を持っています。偶然にも、歌手の加藤いづみが自身の小遣いで初めて購入したレコードが本作であることを、テレビ番組『坂崎幸之助のももいろフォーク村NEXT』で語っており、2018年の同番組で加藤が坂崎をバックに「別れの律動」を歌ったこともあり、世代を超えた思い出が紡がれています。

収録曲

• - 別れの律動 (リズム)
• - 挽歌

リリース履歴

収録作品

• - ALMIGHTY（#2、スタジオライヴ音源）
• - ALFEE（#1、カセットのみ#2）
• - ALFEE A面 コレクション（#1）
• - ALFEE B面 コレクション（#2）
• - ALFEE ベスト20（#1）
• - ALFEE 4WAY STORY（#1,2）
• - 14 Best Hits ALFEE（#）
• - アルフィーA面コレクション スペシャル（#1）
• - アルフィーB面コレクション スペシャル（#2）
• - THE ALFEE|THE_ALFEE SINGLE HISTORY VOL.I 1979-1982（#1,2）
• - THE ALFEE|THE_ALFEE 單曲全集一（#1）

このように「別れの律動」はALFEEの歴史において重要な一歩となり、彼らの音楽スタイルとブランドイメージの構築に寄与した作品であり、今後も多くのファンに愛され続けることでしょう。

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