利尻郡

利尻郡について

利尻郡（りしりぐん）は、北海道の宗谷総合振興局に所属する郡で、面積182.12平方キロメートルにわたる地域です。2024年9月30日現在、人口は4,029人、人口密度は22.1人/km²となっています。この郡は、利尻町（りしりちょう）と利尻富士町（りしりふじちょう）の2つの町から成り立っています。

郡域の特色

利尻郡は、1879年の行政区画としての発足以来、その地域の構成は変わることなく現在に至っています。利尻郡は、利尻島の大自然や豊かな海に囲まれており、観光地としても人気があります。特に利尻富士は、その美しい山容で知られ、多くの登山者を引き寄せています。

歴史と沿革

利尻の歴史は深く、江戸時代には「りいしり」と称されていました。当時の利尻郡域は西蝦夷地に含まれ、松前藩によって管理されていました。江戸時代も中期にあたる享保年間には北見冨士神社が創建され、地域の信仰と文化の発展がありました。

しかし、文化4年にはロシアによる襲撃事件が発生し、島民が被害を受けたこともありました。これに応じて、利尻郡域は天領となり、会津藩から252名の藩士が派遣されて警護が行われました。その後、利尻郡は再び藩領に戻ったり、再度天領となったりといった変遷が続きました。最終的に1869年8月15日に利尻郡が正式に設置されたのです。

行政区画の移り変わり

明治時代に入ると、利尻郡は様々な行政の施策に影響を受け、次々と新しい区画が設けられました。1869年には国郡里制が施行され、開拓使が管轄を担当した後、数回の領地変更を経て明治11年にはいくつかの村が成立しました。1879年に郡区町村編制法が施行され、現在のような郡区分が確立されました。

その後の時代には、北海道二級町村制の施行や、戦後の地方自治法の導入などが影響し、郡としての機能が変化していきました。1949年には沓形町が町制施行し、1956年には沓形町と仙法志村が合併して利尻町が誕生しました。また、鬼脇村と鴛泊村の合併により、東利尻町が設立され、1990年には東利尻町が利尻富士町へと改称されました。

現在の利尻郡

現在の利尻郡は、観光資源や自然環境の豊かさを生かした地域振興が図られています。また、地元の文化や伝統も大切にされており、祭りやイベントが開催されています。宗谷支庁が廃止された2010年からは、宗谷総合振興局が管理を行っています。

利尻郡は、その独自の歴史や文化、自然の美しさにより、訪れる人々に多くの感動を与え続けています。

もう一度検索