宗谷総合振興局

宗谷総合振興局について

宗谷総合振興局は、北海道にある総合振興局の1つで、所在地は稚内市目です。2010年4月1日に宗谷支庁が廃止され、その後に設立されました。地方自治法に基づくこの振興局は、地域の振興や発展を目的として様々な業務を行っています。

地理

宗谷総合振興局は、広い範囲をカバーしており、北見国の稚内市を中心に、宗谷郡の猿払村や、枝幸郡にあたる浜頓別町、中頓別町、枝幸町、さらに礼文郡の礼文町、利尻郡の利尻町及び利尻富士町、そして天塩国の豊富町と幌延町を管轄しています。また、管内の人口は9つの総合振興局の中で最も少なく、全ての市町村が過疎地域に指定されています。

歴史

宗谷支庁は明治30年に設置され、宗谷・枝幸・利尻・礼文の4つの郡を管轄していました。1948年には地方自治法の施行に伴い、支庁が総合出先機関としての役割を持つようになりました。1997年には開庁100年を迎え、2008年には支庁名が地域振興局に改められましたが、2009年の景況に応じた改正により、地域振興局は総合振興局としての機能が復活しました。そして、2010年に宗谷支庁が正式に宗谷総合振興局として生まれ変わりました。

政治と経済

宗谷総合振興局は、旧来的な宗谷支庁全域に加え、留萌支庁管内の幌延町を所管しています。地域経済では、稚内市を除いた他の地域では主に酪農や漁業が主要産業として占めています。特に利尻町や礼文町は漁業が盛んであり、豊富町や幌延町、中頓別町は酪農が中心となっています。猿払村や浜頓別町、枝幸町は半農半漁のスタイルを取っています。

漁業と水産業

稚内市は一時、漁業の町として栄えていました。しかし、200海里規制が施行されたことによって漁獲量が減少し、漁業も衰退しています。現在では、稚内市をはじめ、利尻島や礼文島で産出される利尻昆布が高級食材として人気があり、全国に出荷されています。また、猿払村は日本のホタテ生産地として有名で、枝幸町では毛ガニや鮭などが取引されています。

畜産業

豊富町は、道内でも有数の牛乳生産地であり、その牛乳はセイコーマートブランドとして販売されています。これにより、地域経済に大きく貢献しています。

観光業

近年、漁業から観光産業への転換が進められていますが、同時に宗谷管内では急速な人口減少が問題視されています。この5年間で約6000人の人口が減少しており、全市町村が過疎地域に指定されています。これにより観光業の振興もまだまだ不安定な状況にあります。

まとめ

宗谷総合振興局は、北海道において多様な地域と産業を抱えており、地域振興のための努力が続けられています。しかし、過疎化や人口減少という厳しい現実があり、これらの課題に取り組むことが今後の重要な課題となるでしょう。地域の特色を生かした振興策が今後求められています。

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