前川渡大橋

前川渡大橋について

前川渡大橋（まえかわどおおはし）は、長野県松本市安曇に位置する、梓川に架けられた橋です。長野県道84号乗鞍岳線の一部を構成し、国道158号線から分岐してすぐにその姿を現します。

概要

国道158号線は梓川の左岸に沿って走っており、前川渡大橋は右岸へと分岐する長野県道84号線へと繋がっています。この橋は、奈川渡ダムの建設によって生まれたダム湖、通称「梓湖」を跨いでいます。深い谷とダム湖の水深のため、橋を支える構造は両岸の岩盤に固定された橋台のみで、橋脚は存在しません。橋全体は鉄骨製で、鮮やかな朱色に塗装されているのが特徴です。

この橋は、奈川渡ダムの建設によって旧道と旧橋が水没したことを受け、ダムより上流側の道路付け替え工事の一環として建設されました。ダム建設以前の道路は水没したため、新たに橋を架ける必要がありました。

地理的な位置と交通規制

前川渡大橋へのアクセスは、国道158号線から県道84号線へと分岐するT字路交差点を利用します。この交差点は、国道の前川渡トンネルと木賊トンネルの間に位置し、信号機が設置されています。

下流の前川渡トンネルから来た場合、上高地や安房トンネルを経由して岐阜県方面へ向かうためには直進し、乗鞍高原方面へは左折してこの橋を渡ります。

注意が必要なのは、上流の木賊トンネルから来た場合です。このT字路では右折が禁止されているため、一度直進して前川渡トンネルを過ぎた場所にあるUターン路で転回する必要があります。その後、交差点まで戻り、左折して乗鞍方面へ進むことになります。

まとめ

前川渡大橋は、その独特な構造と、周辺の自然景観と調和した色彩が印象的な橋です。奈川渡ダムの建設という歴史的な背景を持ち、地域の交通を支える重要な役割を果たしています。乗鞍高原方面へ向かう際には、この橋を渡る際の交通規制に注意が必要です。

参考文献

* 安曇村誌編纂委員会『安曇村誌 第3巻 歴史下』安曇村、1998年3月

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