乗鞍高原

乗鞍高原

乗鞍高原は、飛騨山脈（北アルプス）南部の東側に広がる高原地帯です。乗鞍岳から流れ出した溶岩によって形成された東西に細長い地形が特徴で、標高は西端で約1800m、東端で約1100mに及びます。夏でも冷涼な気候が保たれ、避暑地として人気があります。

地理と環境

乗鞍高原は長野県松本市安曇に属し、その西半分は中部山岳国立公園に含まれています。この地域は、豊かな自然に恵まれ、シラカバやカラマツなどの針葉樹林や広葉樹林、草原が広がっています。また、集落周辺ではソバなどの栽培も行われています。乗鞍高原には、大野川、中平、宮ノ原など7つの集落があり、観光業が盛んです。多くの住民がペンションや民宿などの宿泊施設、レストラン、土産物店などで働いています。3月初旬には、南極観測隊の訓練地としても利用されています。

観光

乗鞍高原は、四季を通じて様々な観光客が訪れます。夏は登山やハイキング、冬はスキーやスノーボードが人気です。高原内には複数の温泉が湧出しており、良質な温泉を楽しめます。また、自然観察や動植物の観察も人気で、運が良ければニホンカモシカなどの野生動物に出会えることもあります。

主な観光スポット

いがやレクリエーションランド（夏季）: 夏季限定で楽しめるレジャー施設
一ノ瀬園地: 広大な自然の中で散策やピクニックが楽しめる
乗鞍自然園・孫市原: 多様な動植物が生息する自然観察スポット
長野県乗鞍自然保護センター: 自然保護に関する展示や情報を提供
スキー場: Mt.乗鞍と乗鞍高原いがやスキー場があり、冬季はスキーやスノーボードで賑わう
のりくら[[温泉郷]]: 乗鞍高原温泉、すずらん温泉、安曇乗鞍温泉の三つの温泉からなる温泉地
水辺: 小大野川、三本滝、番所大滝、番所小滝、千間淵、善五郎の滝、牛留池、一の瀬川、前川など
遊歩道: 白樺の小径、口笛の小径、ふたりの小径、子リスの小径などがあり、自然散策に最適
サイクリングコース: 乗鞍高原周辺には複数のサイクリングコースがある
キャンプ場: 一ノ瀬キャンプ場と、ならの木オートキャンプ場がある
鈴蘭橋: 紅葉の名所として知られる
梓水神社: 地域の人々に信仰されている神社

観光客数の推移

2011年の7月から10月にかけての観光客数は約27万4900人で、前年同期比で減少しました。これは東日本大震災や上高地の土砂災害、週末の天候不順などが影響したと考えられます。マイカー規制が始まった2003年以降、観光客数は減少傾向にあります。

交通

乗鞍高原へのアクセスは、松本駅からアルピコ交通の路線バスが運行されています。また、東京や横浜からは季節限定の直行バスも利用できます。高原内には県道乗鞍岳線が通っており、長野自動車道松本ICに接続しています。乗鞍岳方面への一般車両の通行は規制されており、自家用車の場合は、乗鞍高原内の駐車場でバスやタクシーに乗り換える必要があります。1997年に開通した安房トンネルにより、岐阜県高山市方面からのアクセスが大幅に改善されました。

その他の施設

乗鞍高原には、松本市立大野川小学校・中学校、東京大学宇宙線研究所乗鞍観測所鈴蘭連絡所などの教育・研究施設もあります。

関連事項

長野県道84号乗鞍岳線（乗鞍エコーライン）
中部山岳国立公園
乗鞍岳
乗鞍コロナ観測所
白骨温泉
乗鞍高原温泉ユースホステル
マイカー規制
乗鞍スカイライン・サイクルヒルクライム
* 全日本マウンテンサイクリングin乗鞍

もう一度検索