前橋市斎場

前橋市斎場：歴史と現代が調和するやすらぎの空間

前橋市斎場は、群馬県前橋市天川大島町に位置する市営斎場です。長い歴史と最新の設備を兼ね備え、市民の大切な儀式を支える重要な施設となっています。その歴史は、明治時代まで遡ります。

明治時代の始まり：コレラ対策から

1886年（明治19年）、コレラの流行を背景に、前橋市周辺の36か町村が共同で勢多郡朝倉村に避病院と焼室（火葬場）を建設しました。これは、前橋市斎場の起源と言えるでしょう。その後、避病院は移転を繰り返しますが、焼室もそれに伴い、1893年（明治26年）には勢多郡木瀬村に移転・新設されました。当時は、周辺は田園地帯で人家はまばらだったと記録されています。

昭和時代の近代化：象徴的な高層火葬棟

1971年（昭和46年）には、近代的な火葬場が完成しました。高さ50mの火葬棟は、周辺の風景の中でも際立つ存在感を放ち、地域に大きなランドマークとして記憶されています。翌年には斎場棟も完成し、当時としては最先端の設備を誇っていました。

21世紀へのリニューアル：老朽化からの建て替え

長年の使用により老朽化が進んだ旧斎場。そこで、同じ敷地内で稼働を続けながら建て替えるという計画が立案されました。2007年に着工し、2011年（平成23年）2月に現在の施設が竣工しました。設計は山下設計、施工は大成建設が担当。近代的な設備と、落ち着いた雰囲気の空間が融合した、新しい斎場が誕生しました。かつての象徴であった50mの煙突は、建て替えに伴い取り壊されました。

現在の施設：快適で充実した設備

現在の前橋市斎場は、6基の火葬炉、11室の待合室、3室の式場を備えています。また、330台収容可能な駐車場も完備しており、利用者の利便性を考慮した設計となっています。落ち着いた雰囲気の中で、故人を偲び、送るための十分な空間が確保されています。

前橋市斎場の概要

所在地: 群馬県前橋市天川大島町1丁目31−1
火葬炉: 6基
待合室: 11室
式場: 3室
* 駐車場: 330台

前橋市斎場は、明治時代から続く歴史と、現代の技術が融合した、地域に根付いた大切な施設です。故人を送る大切な儀式を、静かで落ち着いた空間の中で執り行うことができるよう、これからも市民を支え続けていくでしょう。

もう一度検索