前田光嘉

前田光嘉（まえだ みつよし）

概要

前田光嘉は、1916年9月16日に三重県で生まれた日本の官僚です。2009年4月13日に92歳で亡くなりました。建設省（現在の国土交通省）において、都市局長、営繕局長、住宅局長といった要職を歴任し、最終的には事務次官にまで昇りつめました。退官後は、日本道路公団の総裁を約8年間務めるなど、日本のインフラ整備に大きく貢献しました。

生涯

若年期と官僚への道

前田光嘉は1940年に内務省に入省し、官僚としてのキャリアをスタートさせました。当初は大阪府に配属され、地方行政に携わりました。戦後の1948年には、建設院（後の建設省）の建築局住宅企画課長に就任し、住宅行政の分野で頭角を現しました。

建設省での活躍

建設省では、住宅局住宅企画課長、住宅金融課長、計画局総務課長、大臣官房文書課長などを歴任しました。その後、道路行政にも携わり、道路局次長を務めました。1961年には都市局長、1962年には営繕局長、住宅局長と、建設行政の主要なポストを次々と経験しました。1964年には大臣官房長に就任し、省全体の運営にも関わるようになりました。

建設事務次官

1965年、前田光嘉は建設事務次官に就任しました。これは、建設省における最高位の事務官であり、省全体の政策決定に深く関わる重要な役職です。事務次官在任中は、建設行政の様々な課題に取り組み、その手腕を発揮しました。しかし、1967年には建設事務次官を辞職し、官僚としてのキャリアに一旦区切りをつけました。

日本道路公団総裁

1970年、前田光嘉は日本道路公団の総裁に就任しました。道路公団は、高速道路などの道路整備を担う公的な機関であり、総裁はそのトップとして、日本の道路網の発展に大きく貢献しました。前田光嘉は1978年まで約8年間、道路公団総裁を務め、日本の高度経済成長を支えるインフラ整備に尽力しました。

退任後

1978年に道路公団総裁を退任した後も、前田光嘉は社会的な活動を続けました。1989年には、長年の功績が認められ、勲一等瑞宝章を受章しました。2009年4月13日、92歳でその生涯を閉じました。叙位は正四位でした。

年譜

1916年：三重県に生まれる。
1940年：内務省に入省。
1948年：建設院建築局住宅企画課長に就任。
1961年：建設省都市局長に就任。
1965年：建設事務次官に就任。
1970年：日本道路公団総裁に就任。
1989年：勲一等瑞宝章を受章。
2009年：死去（享年92歳）。

脚注

前田光嘉は、建設行政の分野で長年にわたり重要な役割を果たした人物であり、日本の戦後復興と高度経済成長をインフラ面から支えた功労者の一人として、その名を歴史に刻んでいます。

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