前田山送信所

前田山送信所について

前田山送信所（まえだやまそうしんじょ）は、香川県高松市にそびえる前田山に位置するテレビ放送の親局及び基幹中継局です。この送信所は、西日本放送テレビを除く4つの民間放送局とNHK高松放送局が使用しており、高松都市圏全域への信号送信を行っています。前田山は地域の放送インフラの中心的存在であり、地上デジタル放送では約21万世帯に対し、5つの民放局とNHKの信号を届けています。

放送区域

前田山送信所の放送区域は、各種条件に基づく電波法において定められており、香川県の高松市（旧塩江町を除く）や周辺都市、さらに一部の丸亀市や東かがわ市、前田山からの電波が届く小豆島町や直島町など、広範囲に渡ります。具体的には、香川県全体の56%に当たる地域がカバーされているため、地元の人々にとって重要な情報源となっています。

香川県内にはNHKの親局が存在しないものの、民放局との相互乗り入れによって前田山送信所が基幹的な役割を果たしています。高松平野の全域やその周辺の島嶼部でも受信可能なため、地域住民はテレビの視聴に困ることがありません。また、アナログ放送時代の名残で、一部地域では岡山県の金甲山送信所からの受信も行われています。

歴史

前田山送信所の歴史は1969年に遡ります。NHK高松放送局が親局として開局したのがその始まりです。同年4月には、KSB瀬戸内海放送も送信所を設置し、以降の地上デジタル放送の開始などを経て、地域の放送インフラは発展しました。多くの中継局が設置され、さまざまな民放局がこの送信所を基盤にしています。

1984年から1986年の間には、岡山県と香川県の放送地域を統合する相互乗り入れ放送が実施され、これにより追加の中継局が設置されました。デジタル放送の開始に際しては、新たに電波塔が建設され、より多くの視聴者に質の高いサービスを提供しています。

施設構成

前田山送信所には、NHKとKSBが共用する電波塔と、RNCやRSK、OHK、TSCの民放局が利用する中継局用の電波塔の2つが存在します。これにより、各局がより安定した放送ができるよう配慮されています。送信所の設置場所は山頂で、山の特性上アクセスが制限されているため、送信タワーへの移動は非常に困難です。特に、地域住民は高性能のアンテナを使用して、高品質な信号を受信しています。

まとめ

前田山送信所は、香川県の放送インフラの中核を担っており、地域住民の情報源として機能しています。地上デジタル放送を通じた高品質なサービスを継続的に提供することにより、今後も地域の発展に寄与していくでしょう。

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