親局

親局について

親局とは、放送法施行規則第103条に基づき、各放送対象地域における最も中核的な機能を持つ基幹放送局を指します。この親局は、基幹放送用周波数使用計画の中で定義されており、特定の地域ごとに1つだけ存在します。特に、衛星基幹放送においては親局は示されていないため、主に地上基幹放送が対象となります。

親局の種類と役割

親局は、地域における放送サービスの中心となる役割を果たします。例えば、日本放送協会（NHK）や民間放送事業者の親局がそれぞれ異なる周波数帯で運用されており、その役割は放送の種類によっても異なります。以下に、NHKの各放送系ごとの親局の状況を説明します。

中波放送

• - 総合放送（ラジオ第1放送）: 主要な広域圏には東京、名古屋、大阪にそれぞれ親局が存在し、県域放送用としてさらに多くの周波数が割り当てられています。
• - 教育放送（ラジオ第2放送）: 全国的に東京に1つの周波数が指定されています。

超短波放送（NHK-FM）

県域放送用に47都道府県にそれぞれ周波数が割り当てられ、広域放送も東京の親局が担っています。

テレビジョン放送

• - 総合テレビジョン: 地域ごとの広域放送には東京に1つのチャンネルがあり、その他の地域には多数のチャンネルが配分されています。
• - 教育テレビジョン: 全国放送用として東京に1つの周波数が割り当てられています。

民間基幹放送事業者

NHK以外の地上基幹放送を行う事業者も、同様に親局を設定しています。

中波放送や超短波放送

民間放送においては、広域放送が地域に応じて、多くの周波数やチャンネルを持つことが特徴です。

損壊や故障の対策

放送法施行規則第5節第1款では、親局、プラン局および中継局のそれぞれに対する損壊や故障に関する対策が定められています。これにより、放送の安定性が保障されます。

その他の用例

親局という用語は、時に中継局に対する上位局の意味でも使われます。例えば、アナログテレビ放送の流れの中で、衛星基幹放送局が親局として機能する規定が存在しました。

特異なケース

ローカル番組の挿入が可能な中継局についても、親局としての位置づけが与えられた事例が見られます。このように、親局の定義や役割は多岐にわたります。

結論

親局は、放送における重要な拠点であり、地域ごとの情報発信に貢献しています。これにより、各地域での放送がよりスムーズに行われ、多くの人々に届けられるようになります。

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