割 (相撲)

割（わり）とは

大相撲の用語である「割」とは、主に力士同士の取組を指します。この取組を記載した紙を「割紙」または「小割」と呼び、特に幕内や十両の力士については「顔ぶれ」とも表現されます。重要な点として、優勝決定戦においては、相星の力士間で割は設定されるものの、この取組は正式なものとしては扱われません。「割」は本場所における取組を指し、これを「本割」と略称することがあります。

割を組む

取組の編成は「割を組む」と表現され、本場所において公式な勝敗が記録されるのはこの本割だけです。特に注目すべきは、横綱と大関、あるいは大関同士の対戦が行われる慣例で、これらの対戦が消失することを「割り崩し」と言います。力士の休場などにより対戦が不可能な場合を除き、毎場所必ず横綱と大関の対戦は組まれるべきとなっています。

割り崩しの詳細

近年では、下位力士が優勝争いに絡む場合、横綱や大関との取組が組まれ、あらかじめ設定された対戦が消失することが見られます。これが「割り崩し」、または「割を崩す」という現象です。以前は昭和40年代まで、下位力士が強くても横綱・大関との対戦が組まれることはほとんどありませんでしたが、令和に入ってからは状況が変わり、頻繁にこのような事例が発生しています。

割り返しの実例

一度決まった取組が、休場する力士の登場などにより組み替えられる場合を「割り返し」と言います。例えば、長谷川が幕下上位だった際、彼と叔父の四季の花の取組が組まれましたが、親戚の対戦があらぬ疑いを生む可能性があるため、割り返しが求められました。この様に、現在の規則では本割において親子や兄弟の対戦は組まれないことが一般的です。

近年では2015年の例があります。横綱の鶴竜が怪我を理由に不戦敗となり、それに伴って割り返しが急遽行われました。これにより取組が組み直されるという姿勢がとられました。2017年においても、白鵬が啓約を受けたことにより、同様の割り返しが実施されました。

最新の事例

2020年においても、予定されていた対戦の組み替えが発生しました。このように、取組の組み換えは時折必要になることがありますが、取組における重要な動きといえます。相撲界では、力士同士の取組がどのように組まれるか、またそれがどう変化するかは、大きな関心事であります。

結論

大相撲における「割」という概念は、取組の編成、対戦の組替えなど多くの側面が含まれています。これによって競技の流動性が生まれ、ファンにとっても変化に富んだ試合展開が楽しめる要素となることでしょう。

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